やる気には2種類ある! 子どもにご褒美をあげて出すやる気は本物ではない
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お菓子やおもちゃなどのご褒美をあげると、子どもはやる気になります。でもこのやる気は、本当のやる気でしょうか? 実は、ご褒美で「やらされている」だけかもしれません。では、本当のやる気とはいったいどういうものなのでしょうか。
あげ過ぎ注意! 物のご褒美による「外発的動機付け」とは
ご褒美によるやる気は「外発的動機付け」とよばれるもの。これは、外から動機を与えられているものです。つまり、「やらされている」ということになります。
「片付けをしたらお菓子をあげる」「テストをがんばったらおこづかいをあげる」といったご褒美は、その場では大きな効果を発揮します。でも、長期的に使うことはできません。次の時には「もっといいものがほしい」となる可能性が高いからです。
繰り返せばもっと大きなご褒美が欲しくなり、もらえないとやらなくなる。これが本当のやる気かといえば、疑わしいですよね。ご褒美を多用するのは、子どもにとっても保護者のかたにとってもマイナスなのです。
本当にやりたいと思える! 「内発的動機付け」とは
ご褒美がなくてもがんばれることって、誰にでもありますよね。これが「内発的動機付け」です。自分の中から湧き出てくるやる気は、きっと何にも負けません。
「将来の夢のために勉強をがんばる」「興味があるから調べたい」「掃除をすると気持ちいいからやる」など、好きなことや自分で決めた目標のためにがんばる行為は、長続きします。放っておいても子どもがやる気になっている時は、この内発的動機付けのおかげ。ご褒美に振り回されない、強いやる気なのです。
本当のやる気を育てるには「ほめる」ことが大事
内発的動機付けの難しいところは、自分でやる気があることにしか生まれないところ。周りが働きかけてできるものではなく、本人次第なのです。でも、育ててあげる方法はあります。それは「ほめる」こと。ご褒美に頼らずほめることを繰り返すと、やる気のなかったことにも内発的動機付けが生まれる可能性があります。
でも、どうしてもやる気にならないものはあるでしょう。そんな時は、外発的動機付けを「きっかけ」として使ってみてください。ただし、「物」ではなく形のないものにするのがコツ。「公園で遊べる」「絵本を2冊読める」など、行動をご褒美にしてあげるとよいですね。また、シールやポイントを貯めていっぱいになったらご褒美があるようにするのもおすすめ。そこまでの過程をほめてあげることで、ご褒美がなくてもやる気が出るようになってきます。
まとめ & 実践 TIPS
理想なのは、内発的動機付けによるやる気で動くこと。でも、やる気のないことだってたくさんあります。そんな時は、ご褒美も上手に使ってください。多用し過ぎず、子どものやる気を引き出すためのきっかけにできるとよいですね。もちろん、がんばった時のサプライズご褒美は、保護者のかたの判断であげてもOKです。
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