通園が始まっても、保護者が仕事を休まなければならない行事や予定外に起きることリスト
- 幼稚園・保育園
子育てをしながら仕事をしていると、思うようにいかないこともたくさんあります。たとえば「お休み」。保育園に通っていたとしても、保護者のかたが休まなければならないときがあるのです。いざというとき慌てずに動けるように、どのようなケースがあるのかチェックしておきましょう。
保育園・幼稚園の行事といった「予定内」のもの
まずは、事前にお休みを取ることができるものです。保育園・幼稚園の年間計画に載っているもの、自分で予定を入れるものなどがこれに当たります。どんな点に注意したらよいかも合わせて見ていきましょう。
- ・入園式、卒園式
- ・慣らし保育
- ・参観日
- ・行事(運動会や発表会など)
- ・懇談会、家庭訪問
- ・お盆、年末年始、年度末休み
- ・予防接種
- ・健診
入園式や卒園式
子どもの晴れの舞台でもある、入園式や卒園式。こちらに関しては、入園児・卒園児の保護者のかたは当たり前に休みを取っていると思います。
気を付けてほしいのは、在園児(入園や卒園はしない園児)の保護者のかた。園によっては、「在園児の保護者のかたも離任式には出席してください」「午前保育になるのでお迎えに来てください」ということもあります。その場合は、一日休みを取る必要があるでしょう。もちろん、通常保育を実施している園もあります。お子さまが通う園はどうなのか、事前に確認しておくと安心です。
慣らし保育
こちらは新入園児が対象です。「慣らし保育」とは、数日~数週間かけて預かり時間を少しずつ延ばしていくものです。最初の週は午前中で帰る、次の週は給食を食べて帰る、次の週からは通常の時間で帰る……というのが基本的な流れになります。新しい環境に慣れるのは、心身ともにストレスがかかるもの。その負担をなるべく減らしてあげるために、このような形を取っている園が多いです。
ただ、園によって期間や方法は大きく異なります。仕事に影響がないように慣らし保育を行わない園もありますし、例外なしに必ず行うという園もあるでしょう。4月から仕事を始める予定の保護者のかたは、この期間の過ごし方について家族や職場と事前に相談しておくとよいですね。
参観日や発表会などの行事
保育園でも、保護者のかたが参加する行事はたくさんあります。幼稚園であればさらに回数は多くなるでしょう。園によって異なりますが、主にこのようなものがあります。
・参観日
・親子遠足
・生活発表会
・音楽会
・運動会
・保育参加(親が保育士体験をするもの)
・防災訓練 など
1日がかりの行事もあれば、1~2時間で終わる行事もあります。事前にわかるものばかりなので、あらかじめ休みを取っておくと安心でしょう。時間が短いものであれば、半日だけ休んだり、時間単位の休暇を取ったりする方法もあります。
懇談会や家庭訪問
子どもの様子を伝え合える懇談会や家庭訪問は、回数は少ないですが大事なもの。春と秋に行われることが多いです。事前に希望を伝えることで、実施時間などを配慮してくれる可能性もあります。早めに職場と相談して、休みを取得しておくとよいですね。
また、クラス懇談会などは参観日の後に行われることもあります。参加が強制でない場合も予定には入れておくと安心です。
お盆や年末年始、年度末などの長期休み
保育園の場合は、夏休みや春休みはない場合がほとんど。しかし、保育士の人数が少ない地方の園では、特別保育(希望者のみ保育するというもの)という形をとっていることもあります。もちろんその場合も、仕事などの事情があれば預けることは可能。ただし、「担当の先生が違う」「預かり時間が短い」「お弁当が必要」など、通常保育とは違う場合があることを理解しておきましょう。
また、祝日や日曜日は開園していない保育園も多いです。年末年始なども同様。サービス業のかたなどで土日も預けたいという場合は、休日保育を行っているのかなども事前に確認しておくとよいでしょう。
予防接種や健診
接種後の様子を見るという意味で、午前中に受けることが多い予防接種。園によっては、予防接種後の通園はNGとしている場合があります。もしNGでなかったとしても、具合が悪くなる可能性も考えて一日休みを取っておいた方が安心かもしれません。夕方に予防接種を行う場合も、診療時間によってはお休みを取る必要があるでしょう。
また、3歳未満は健診も多いです。こちらは事前に通知が来ると思いますので、わかり次第お休みを取っておきましょう。
子どもの体調不良といった「予定外」のもの
子育てをしていると、予定通りに進まないことはたくさんあります。特にお休みは、予定外のものの方が多いかもしれません。しかし、どんなケースがあるのかを事前に把握し、家族や職場と相談しておけば、いざというときにも対応しやすいはずです。
- ・子どもの体調不良(出席停止も含む)
- ・学級閉鎖
- ・自然災害や悪天候
- ・事件や事故
子どもの体調不良やケガ
発熱や腹痛といった体調不良や、骨折などのケガ。これらは予定外の休みの代表的なものです。突然園から連絡が来ることもあります。しかも、多くの場合は一日で治るわけではなく、数日に及ぶということを理解しておきましょう。また、集団生活である限りは体調をしっかり整えてから登園したいもの。子どもの様子にもよりますが、「熱が一日で下がっても翌日は様子を見て休む」など、慎重な対応を取るのがベストといえるでしょう。
保育園や幼稚園は、基本的に病児保育を行うところではありません。つまり、病気中は預かってもらえないということ。登園禁止となっている感染症もあり、こちらはさらに期間が長くなります。一緒に休みを取る保護者のかたも、お子さまの病気をもらわないように注意しましょう。
また、投薬に関しては基本的にNGとしている園が多いです。その場合は、保護者のかたが日中に飲ませに来る必要があります。仕事をしながらこういった対応をするのはなかなか大変。ですから、「投薬期間中はお休みする」「一日二回でOKの薬がないかお医者さんに相談してみる」といった方法も検討してみてください。もちろん、例外となる薬もありますし、園によっては投薬が可能の場合もあります。困ったときは園に相談してみてください。
学級閉鎖や感染症による登園自粛
我が子が元気でも休まなければならないことがあります。それが、学級閉鎖。人数や感染症の種類にもよりますが、期間は3~5日など長くなることが多いです。感染を抑えるためなので、なるべく協力して休みましょう。どうしても休めない場合は、相談すれば預かってもらえる可能性があります。ただし、リスクがあるということは認識しておきましょう。
また、新型コロナが流行した際には登園自粛をお願いされたかたもいたはず。今後、他の感染症などで同様の事態になる可能性もあります。保育園・幼稚園も、子どもたちのことを考えて対策をしてくれているので、できる限り協力していけるとよいですね。
自然災害や事件などの緊急事態発生時
地震や大雪などの自然災害も、予定外の休みといえるでしょう。大人しかいない職場は、災害時でも変わらず稼働していることがあります。しかし、子どもたちがメインの保育園・幼稚園ではそうはいかない場合も。安全を考えてお迎えをお願いされる場合があるということは、理解しておきましょう。
また、不審者が出たり近くで事件があったりした場合も同様です。急なお迎えの要請に驚くかもしれませんが、一番大事なのは子どもの安全のはず。普段から緊急時にどうするのかを話し合っておくと、こういった場合も慌てずに対応できるでしょう。
誰か1人に負担が偏らないような休み方を考えよう
予定内の場合も予定外の場合も、お休みを取るのは誰でしょうか? 多くの場合、「緊急連絡先の一番上に名前がある人」だと思います。しかし、これだと1人に負担がかかっていることに……。連絡を受ける人は毎回同じでも、実際に休むのは誰でもよいはずですよね。
たとえば、年間で30日休んだ場合。1人だと30日ですが、夫婦2人で分けて対応すれば15日になります。実家の両親などもう1人含めれば10日に。30日休むとなると多い気がしますが、10日であればそれほど多くはない印象ですよね。職場に迷惑をかけてしまうという気持ちも、だいぶ減るのではないでしょうか。
休み方もいろいろあります。「仕事の繁忙期を考えて、夏は父親がメインで休み、冬は母親がメインで休む」「体調不良で連続して休む場合は、家族みんなが一日ずつ休む」「午前中は母親が休み、午後は父親が休む」他にも方法はたくさんあるでしょう。ぴったり半分にするのではなく、仕事の時間や立場などを考慮しながら、ちょうどよいバランスを目指していけるとよいですね。
もちろんこれは、家族だけでなく職場の理解が不可欠。家族全員が休む可能性があることを理解し、それぞれが職場に一言伝えておきましょう。それだけでも休みやすさは変わってくるはずです。家族だけで対応するのが難しいときは、ファミリーサポートや病児保育、ベビーシッターサービスなども利用してみてください。
まとめ & 実践 TIPS
仕事のために預けている場合でも、休まなければならないことはあります。しかし、事前に知っておけばいざというときも慌てずに対応できるでしょう。そのためには、家族や職場と協力していく必要があります。一人で抱え込んで決めようとせず、まずは相談を。誰かが無理をし過ぎることのないように、休みの取り方を考えていきたいですね。
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