発達障害・グレーゾーンの子を持つ母がうみ出した伝わる声かけ法でなんと言い換える?

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子育てでよく登場する言葉に、「しちゃダメ!」というものがあるのではないでしょうか。ほかにも、何度同じことを言っても伝わらない…という場面は多々あるもの。
今回は、ご自身が発達障害・グレーゾーンの子育てをする中で、子どもにきちんと伝わる「声かけ変換」を実践し、発信している大場美鈴さんに、よくある子育ての場面で、子どもに伝わりやすい言葉の変換方法について話していただきました。

「伝わらないな」と思ったら一旦立ち止まって他の言い方を探してみる

『声かけ変換』といのは、いわば発想の転換のこと。子どもが言うことを聞いてくれないと、「なんで言うことを聞かないの!」と子どもを責めてしまいがちですが、そうではなく、保護者のかたの方の物の見方を変えて言ってみるという方法です。
とくに、発達障害やグレーゾーンのお子さまを育てる保護者のかたは、「何度同じことを言っても子どもに伝わらない」と悩むことも多いかと思います。そんなときに使ってほしい発想の転換です。

すべての会話を変換して伝えるのではなく、「伝わらないな」と思ったときだけ、一度立ち止まって他の言い方を考えてみる程度から始めてみるといいでしょう。例えば、先日も、ゲームに夢中で夕飯の席につかない子に対して、「今日はカニ鍋だよ」と言ったら、すぐにゲームを辞めたということもありました。このように、ピンポイントでもよいので、ご家庭によって必要なものを調整しながら、お子さまとの自然な会話の中で伝えていってほしいと思います。

「しちゃダメ!」ではなく「こうしたらいいよ」とOKなことを伝える

例えば、今は新型コロナウイルスの影響で、やってはいけないことがたくさんあり、行動が制限されていますよね。具体的には「密になってはダメ」「マスクしないでお友達と話してはダメ」「手を洗わなければダメ」などがそれにあたります。

もちろん、感染を防ぐ意味では切実に、守ってもらう必要があることではありますが、学校でも家でも「しちゃダメ」ばかりが続いてしまうと、お子さまも身動きが取れなくなり、つらい思いをすることになってしまいます。

なので “ダメ”ではなく、「これくらい離れればOK」「お友達とは、マスクして小さめの声なら話しても大丈夫」「手を洗ってからならいいよ」など、“やっていいこと”の方を取り上げて伝えるようにします。
同じことを伝えるのでも言い方ひとつでだいぶ印象が違いますよね。大人にとっても子どもにとってもきゅうくつな状況の中で、「こうしたらいいよ」「こうしたらできるよ」「これくらいだったらOK」など、ポジティブな言い方で伝えられるといいですね。

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感情的になりがちな言葉を子どもにきちんと伝わり受け取ってもらいやすい言葉に言い換えた「「声かけ変換表」はネット上で14 万シェアを越えました。
本書は、この「声かけ変換」を「子どもに自信をつける声かけ」
「子育てがラクになる声かけ」など、目的別に分け166にまとめた一冊です。
発達障害&グレーゾーンの子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる!声かけ変換

プロフィール



1975年生まれ。うちの子専門家。
美術系の大学を卒業後、出版茶で医療雑誌の編集デザイナーとして勤務し退社。実父の介護経験を経て結婚。3人の子宝に恵まれる。長男はASDの診断とLD+ADHDの傾向がある。次男、長女はいくつか凹凸特徴はあるグレーゾーン。2013年より、「楽々かあさん」として、育児の傍ら日々の子育てアイデアをシェア・情報発信する個人活動を開始。「声かけ変換表」がネット上で14万シェアを獲得して拡散し、話題に。著書『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て方』(汐見稔幸監修/ポプラ社)他。

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