子どもはなぜ、さみしがり屋なの?対処法もご紹介します!
お子さまが甘えてくるのは当然のことですが、「ちょっとうちの子は甘えすぎ?」と思う場面や、お子さまが保護者のそばから全く離れようとしない、と感じることはありませんか? そんなお子さまは、「さみしがり屋」なのかもしれません。
たっぷりと愛情を注いでいるのに、なぜさみしがり屋になってしまうのでしょうか?その理由を考えていきましょう。
子供がさみしがり屋になる原因
さみしがり屋になってしまう原因は、さまざまなことが考えられます。
例えば、保護者はきょうだいが生まれると下の子の世話で忙しくなります。上のお子さまはママが取られたと感じることもあるでしょう。
そうすると、いつも以上に甘えたり赤ちゃん返りが始まったりするなど、自分のことを見てほしいという気持ちになるものです。そのときに、忙しいからといってお子さまの気持ちに気付けず受け止めてあげられないでいると、心は満たされずさみしさだけが残ってしまうでしょう。
引っ越しや保育園などに通い始めたとき、また、共働きで保護者が不在がちになること、単身赴任などで離れてしまうことなど、家庭内の環境が変わるとお子さまは不安になります。そのようなとき、保護者自身が落ち着かないばかりに、お子さまに求められていることに気付けず、甘えるお子さまを相手にしないでいると、不安なさみしい気持ちが消えなくなってしまうかもしれません。
このように、さみしさや不安などがあるときに、その気持ちが満たされることがないとさみしさが強くなります。他にも、注目を引きたいとき、保護者がゲームや携帯ばかり見ているときなど、原因は1つとは限りません。
さみしがり屋の特徴
さみしがり屋と言われても、自分の子がそうなのかどうか判断は難しいでしょう。
では、さみしがり屋のお子さまにはどのような特徴があるのでしょうか。
・「夜さみしくて寝られない」と泣いてしまう
一人で寝るお子さまが増えてくるのは7~9歳頃ですが、いつも保護者と安心して眠りについていたため、最初は夜に一人で眠れないお子さまもいることでしょう。
この時期は温もりが欲しいときでもありますので、眠るまでそばにいてあげることも大切です。
さみしいという理由とは別に、暗いところが苦手というお子さまや、たまたま怖いテレビを観てしまったというときなどは「一緒に寝よう」と言われることもあるでしょう。しかし、お子さまが「さみしくて寝られない」などと泣きながら言ったときは、さみしい心が満たされていないのかもしれません。
・保護者と離れるのを極端に嫌がる
保育園や幼稚園など、入園したての頃はどのお子さまでも、保護者と離れるのが嫌で泣いてしまうことがよくあります。初めての慣れない場所で長い時間過ごすことや、発達の段階で「ママがいい!」という時期もありますので、これは仕方がありません。
しかし、園には慣れたのに、登園時になると保護者から離れたくないと泣いてしまったり、保護者が行ってしまうと泣きながら追いかけてきたり、探したりしてしまうときなどは、そばにいてほしいという気持ちが強くなっていることがあります。
・特定のお友達に依存してしまう
さみしがり屋の場合、安心できる場所を確保しようとする気持ちから、特定のお友達に依存してしまうというお子さまもいるでしょう。「この子と一緒にいればさみしくない」と思い、その特定のお友達が違うお友達と遊ぶことを嫌がったり、遊ばせないようにしたりするお子さまもいるかもしれません。
・過度に暴力的になってしまうことや、やってはいけないことをする
お子さまはさみしさをコントロールすることができず、気持ちの持っていき場がなくなり、手が出てしまうということもあります。また、「いけないことをすると、保護者が自分を見てくれる」ということが分かると、保護者の注目を引きたい気持ちからお友達に手を出したり、わざと怒られるようなことをするケースもあるでしょう。
自分の子供がさみしがり屋だったらどうすればいいの?
では、さみしがり屋の特徴が、お子さまに当てはまっている場合にはどうすればよいのでしょうか?具体的に見ていきましょう。
・スキンシップを大切に
温もりが伝わるスキンシップは、お子さまからすれば安心できるもののひとつです。園生活では保護者から離れ、お友達との関わりや、やらなくてはいけないことを頑張るなど、家とは違う気持ちで過ごしています。保育園や幼稚園から帰ってきたときに「おかえり」と頭をなでてあげることやギュっと抱きしめてあげることで、お子さまを安心させることができるでしょう。
スキンシップを取ることは、保護者がお子さまのことを「きちんと見ているよ」と伝えることにもなります。例えば、短い時間の中でも、目が合っていないときでも手をつないだり、保護者の足や背中にくっついてきたときには背中をなでてあげる、手を添えてあげるなど、スキンシップを取りこたえることでお子さまを安心させられるでしょう。
・褒めることも忘れない
小さなことでもよいので、褒めてあげることが大切です。例えば、園から帰ってきて「ただいま」と言えたことを褒めてあげる、お友達のことを話してくれたら「話してくれてありがとう!また聞かせてね」と言ってあげるなど、ささいなことでも褒めてあげましょう。
褒めることはたくさんあります。たくさん褒めてお子さまの心を満たしてあげてください。
・お子さまの話を聞いてあげよう
お子さまは、園生活での不安な気持ちを保護者に話すことで安心しようとする場合や、逆に園での楽しい出来事を話して喜びを共有しようとすることがあります。保護者はそんなお子さまの気持ちに寄り添って気持ちよく話せるように、否定せずに聞いてあげましょう。話を聞くときには「楽しそうだね!」「上手にできたんだね!」など共感することや、「みんな初めてだから、きっと同じ気持ちだよ」と励ましてあげることが大切です。
しかし、時には話の中で知らないうちにルール違反をしていたり、他人に迷惑をかけたりしている内容も出てくるかもしれません。そんなときはお子さまが満足するまで話を聞き、その後に優しく間違いなどを教えてあげましょう。
また、お子さまが話をしたい気持ちを消さないように、できるだけお子さまが話したいときに話を聞いてあげることも重要なポイントです。どうしても話が聞けないときには理由を説明し、待っていてもらうようにしましょう。
・子供時間を作る
お子さまと向き合いコミュニケーションをしっかり取ろうと思っているにもかかわらず、毎日忙しく時間が作れないということもあるかと思います。そういうときには、お子さまのことだけに集中する子供時間を作ってみるのはどうでしょうか。
お風呂の時間や寝る前など、短い時間でもお子さまと一緒に居られる時間にしっかりと向き合い、話を聞いてあげることで、お子さまのさみしい気持ちは満たされるでしょう。
・ペットとの触れ合いも
近年では、ペットを飼うご家庭も増えてきています。家族の一員であるペットとの触れ合いでも、大きな安心感が得られます。お子さまにとって、頼もしい存在であるとも言えるでしょう。
心を満たすコミュニケーションが大切
お子さまがさみしい気持ちになることには、きちんと理由があります。保護者を求め、受け入れてほしいときに、受け入れてもらえないことがさみしさを強くしているのです。
さみしい気持ちを表現する方法はお子さまによりさまざま。保護者はそのさみしい気持ちと理由に気付き、心を満たしてあげることが大切です。スキンシップ、褒める、話を聞くなど、短い時間でもできることはたくさんありますので、そうしたコミュニケーションを大切にしていきましょう。