シーン別、お子さまが約束を守るようになるために気をつけたいこと

「約束を守る」ということは、人との信頼関係を築くためにも、社会のルールを守るためにも、とても大事なことです。幼い頃から、「周りの人から信頼されるためにも、約束を守ることが大切」と実体験を通して覚えることは非常に重要です。しかし、「約束を守りなさい」といくら言っても、なかなかうまくいかないということも多いですよね。
そこで、お子さまが約束を守るようになるポイントを、シーンごとの具体例とともにご紹介しましょう。

シーン1、買い物でのお約束

親子でスーパーマーケットへ買い物に行ったら、「お菓子買って!」と駄々をこねられたという経験はありませんか?こんなときこそ、約束を守ることができるようになるための学びのチャンスです。

買い物に行く度にお菓子を買いたがるお子さまの場合には、家を出る前に「今日は買わないから、ほしいと言わないでね」と約束しておきましょう。このとき、「約束が守れなかったら、その場で帰るからね」というように、何がダメで、その結果どうなるのかも説明しておきましょう。そして、もし約束を守れなかったら、本当に買い物を中断して帰宅してください。

お子さまがほしがったものを、保護者のかたが「今日は買わないよ」と返事をしたのに、お子さまが騒ぎ出してしまった場合には、その場で約束をしましょう。「今日は買わないけれど、パパと一緒のときなら買ってあげる」など、条件のある形で約束をすれば納得してもらいやすくなります。
ポイントは、「今度ね」のようなあいまいな返事ではなく、「明日」や「パパと一緒のとき」など、具体的な期限を設けることです。

シーン2、遊ぶときのお約束

公園で遊ぶときも、約束を守ることを学ぶチャンスです。公園で遊ぶときには、すべり台の順番を守ったり、砂場で道具を貸し借りしたりと、さまざまなルールがあります。そこで、「楽しく遊ぶために、順番を守ろうね」や「お友だちのおもちゃを勝手に使ってはいけない」などの約束をしてみましょう。

お子さまは、夢中になって遊んでいると、楽しくてつい約束を忘れてしまうかもしれません。そんなときには、「約束を守れていないよ」と指摘します。それでも約束を守れなかったら、遊びを中断してしまいましょう。遊ぶためには、約束を守る必要があると学ぶことができます。

シーン3、家事の最中など、ちょっとしたときのプチ約束

料理中に「遊んで!」と言われたり、掃除中に「見て見て!」と言われたりすることがありますよね。そんなときにも、「約束」を取り入れることで、お子さまも保護者のかたもイライラを回避することができます。

「料理しているから、今は遊べないよ。食事が終わったら一緒に遊ぼうね」や「掃除が終わったら見るから、ちょっと待っていてね」と、なぜ今できないのか、いつならできるのかをわかりやすく伝えましょう。

「ちょっと待っていて」と言ってしまいがちですが、お子さまには「ちょっと」がいつなのかわかりづらいのです。そのため、すぐに「遊んで!」となってしまいがち。どんな状態になったら遊べるのか、わかりやすく伝えておけば、お子さまは意外と待っていてくれますよ。

お子さまに約束を守ってもらうためには、まず保護者のかたが約束を守る!

いかがでしたか?
お子さまに約束を守ってもらうためには、お子さま自身に納得してもらうことがポイントです。そのためにも、落ち着いた声で、目を見て約束するように心がけましょう。高圧的な大きい声や態度は、「約束」というものにマイナスの印象をもたせてしまうからです。

また、お子さまが納得していないのに、「きちんとしなければダメだよ!約束ね」のように約束を押しつけてしまうと、守ってもらえない可能性が高いです。「きちんと」「しっかり」のような、あいまいな表現も伝わりづらいことが多いので、注意しましょう。

そして、最大のポイントは、「約束した内容を大人が守ること」です。
「掃除が終わったら遊ぶと約束したのに遊んでくれなかった」「次の買い物ではお菓子を買うと言ったのに、買ってくれなかった」となると、お子さまは、「ママ(パパ)も約束を守らない」とインプットしてしまいます。
買い物や遊びを中断して、その場をあとにすることは、かなりの労力を必要とするうえに、保護者のかたにとっても都合が悪い場合があるかもしれません。しかし、保護者のかたが約束を守る姿を見せることで、お子さまが「約束を守るということは、どういうことなのか」を学べるのです。今がんばっておけば、そんな苦労もあとで笑える日がきっと来ますよ!

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