夏休み明けの新学期にやる気がダウン! どのようにサポートすると効果的?
長い休みの後はなかなかエンジンがかからない、というのは大人も子どもも同じです。喝を入れようとして厳しく叱ると反発心を招いてしまい、逆効果になることもあります。なかなかやる気が起きない子どもには、どのようなサポートが有効でしょうか。よく見られる行動別に解説します。
◎その1
生活リズムが乱れて翌日の準備ができず、毎朝バタバタ…
夏休みに生活リズムが乱れ、寝る前までに学校の準備ができず、毎朝バタバタしてしまうというお子さまは少なくありません。生活リズムをいきなり改善するのは難しいため、徐々に慣らすように保護者のかたが促してあげましょう。例えば、前日の夕方に「明日の準備をしよう」と声をかけ、準備が終わるまで見守ります。どうしてもやる気が起きないなら手伝ってあげたり、保護者自身が自分の仕事の準備をしたりすると、「自分もやらなきゃ」という気持ちになりやすいでしょう。
早起きを促すためには、「明日は朝食の準備を手伝ってほしいな」と誘ってみるのも良い手です。もし嫌そうな顔をしても叱らず、「そう、残念だわ」などと気持ちを伝える程度にしましょう。そのほうが子どもの心に届きやすく、何日か言い続けるうちに、「明日は手伝ってみようかな」という気持ちになりやすいはずです。
◎その2
部屋や机が散らかったままで、勉強に身が入らない
夏休みに使った物が散乱したままだと、勉強に集中できません。片付けを手伝ってあげるのもよいのですが、いっそのこと、模様替えをして気持ちをリフレッシュしてはいかがでしょうか。「そろそろ涼しくなるから、模様替えをしてみようか」と声をかければ、片付けは面倒と感じていた子どもも乗ってくるに違いありません。
模様替えは、「どんな部屋にしたい?」などと声をかけながら、できるだけ子どもの意見を取り入れましょう。イメージどおり、居心地の良い空間になると、「勉強もがんばろうかな」という気持ちになりやすいですし、そのあとは自分から片付けるようにもなります。
どうしても片づかない物がある場合は、「ここにある洋服だけしまっちゃおう!」などと限定してあげると手をつけやすくなります。「じゃあ、これだけ」と片付け始めたところ、エンジンがかかって、他の物も片付けようという気になることもあるものです。
◎その3
家庭学習の習慣が崩れて、自分から勉強しようとしない
やらなくてはいけないとわかっているのに、なんとなくやる気が起きないことは大人にもあるものです。そんなときは、できるだけ最初のハードルを下げてあげることが肝心。「まずは1問だけ解いてみようか」などと促して、取りかかりやすくしてあげましょう。それでも嫌がるときは、「じゃんけんで負けたら1問やってみよう」などとゲーム性をもたせるのも良い方法です。1問解いたら調子が出て、「1ページやっちゃおう」となることもあるはずです。いずれにしても無理強いはせず、はじめは慣らし運転の気持ちでスタートして、徐々に勉強の量を取り戻していくとよいでしょう。
◎その4
運動会の練習や習い事、友達づき合いなどで疲れている
新学期は運動会などの学校行事が多くて疲れやすく、勉強に集中しづらいかもしれません。夏休み中に生活リズムが乱れてしまった場合は、なおさら机に向かう気持ちが起こりにくいでしょう。そんなときは、「なんだか、しんどそうだね」「最近、困っていることはない?」などと、子どもの気持ちに寄り添ってあげると、子どもは「自分を見てくれている」「わかってくれている」と安心した気持ちになります。ダラダラと勉強に身が入らないようなら、「今日はもうやめて、出かけようか」「がんばっているね。おやつを食べようか」などと気分転換するように促してあげましょう。
子どもの気持ちを徐々に高めていこう
子どもがダラダラしている姿を見ると親としてイライラが募り、喝を入れたくなるかもしれません。しかし、保護者のかたが厳しく叱ると、「わかっているよ!」「わかっているならやりなさい!」と、親子げんかに発展してしまいやすいものです。実際、子ども自身は、「勉強をしなくちゃ」「明日の準備をしなくちゃ」など、やるべきことはわかっているのに、やる気が起きないのです。子どもに行動を促したいときは、できるだけリラックスしているときに声をかけたり、「やりなさい」ではなく「一緒にやろうか」と提案したり、子どもの言い分も受け入れたり、徐々に気持ちを高めていくように心がけましょう。