子どもと遊ぶのが苦手……どうしたらいい?

親になったからといって、子どもとの遊び方が自然と身につくわけではありません。子どもとどう遊べばいいかがわからずに悩んだり、中には子どもと遊ぶ時間がつまらなくて苦痛を感じてしまう保護者のかたもいます。子どもと上手に遊べるようになるための心がけをまとめました。

子どもとうまく遊べなくても自信を失う必要はない!

子どもとうまく遊べない場合、「自分には母性(父性)がないのでは?」と悩んで自己嫌悪に陥る人もいるようです。しかし、遊びが苦手だからといって、子どもを愛していないということにはなりませんから、親としての自信を失う必要はありません。「苦手なものは苦手」となかば割りきってとらえ、「では、どうすれば、子どもに喜ばれる遊びができるようになるのだろうか」と探求心をもってトライすることをおすすめします。

遊びの主役は子どもだと自分に言い聞かせる

子どもと遊ぶのが苦手という人は、おかしなこだわりなどにイライラしてしまうことが多いようです。それでも遊びの主役はあくまでも子どもですから、大人の視点では不可解なことでも受け入れてあげましょう。

例えば、子どもが「あの葉っぱをお金にするから持ってきて」と少し離れた木を指さしました。そのとき、足元にきれいな落ち葉があることに気づき、「これでいいよね」と渡したら、「違う! あの葉っぱ!」と、怒って捨ててしまいました。

こんな場面では、大人からすると、きれいな葉っぱが足元に落ちていたら、それを使うのが自然でしょう。でも子どもは、一度決めたからなのか、葉っぱの色が違うのか、理由はわかりませんが、「あの葉っぱ」がいいのです。こういうときは、「これでもいいじゃない」などと抵抗せず、子どもの要求を素直に受け入れてあげましょう。遊びは合理的、効率的である必要はないのです。子どもが楽しいと感じることがいちばんの目的なのですから。

同じ遊びを求められたら無理に付き合わなくてもいい

同じ遊びをくり返し求められるのがつらい、という人も多いでしょう。大人からすると、「何がおもしろいのか」と不思議なくらい、子どもは同じ遊びをくり返します。そのこと自体は悪いことではありませんから、できるだけ長く付き合ってあげるのがベターです。それでも「もう限界……」と感じたら、「ママはちょっと疲れたから休んでいるね。こっちで見ていてあげるから」などと、やや強引に抜けてしまってもかまいません。その際には、「同じ遊びをしてもつまらないよ」などと遊びを否定することはしないでください。せっかく楽しく遊んでいるのにテンションが下がってしまいます。

子どもは親から見守られたくてたまらない存在なのだと理解する

「見て見て!」「こっち来て!」といった執拗(しつよう)な要求にうんざりしてしまうことがあるかもしれません。特に、何かをしているときに声をかけられると、「今はムリ!」「静かにして!」などと叱ってしまうこともあるでしょう。もちろん、こうした子どもの要求に悪気はありません。子どもは親から見守られたくて、認められたくてたまらない存在なのです。そのことが常に頭にあれば、できるだけ子どもの要求に沿ってあげたくなるでしょう。無理な場合でも、「ごめんね。あとで見るからね」などと返事をすれば、子どもはいやな気持ちにならないはずです。

気持ちに余裕をもつように努力する

心配や悩みを抱えて気持ちに余裕がない状態では、子どもの言動にイライラしたり、根気強く遊びに付き合えなくなったりします。だから、「悩みや心配はいったん忘れましょう」と言いたいところですが、「そう簡単に忘れられない」という人もいるでしょう。それでも、できる限り目の前の遊びに集中し、子どもの言葉に耳を傾け、どうすればもっと遊びが楽しくなるかを真剣に考えてみてください。すると、いつの間にか、子どもと一緒に遊びに没頭し、心配や悩みが頭から離れている自分に気づくかもしれません。遊びの世界に浸って、日常のつらいことを忘れられるのは、子育ての喜びと言えるのではないでしょうか。

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