【子どもの約束 中学生編】子どもだけで外出するときのルールは?
中学生になると小学生とは遊び方が大きく変わります。行動範囲、友好関係も広がり、独自の世界を持つようにもなります。子どもだけで動くことも増えるでしょう。保護者としてはまだ子どもの行動をしっかり把握しておくべきなのですが、やみくもに行動を監視したり、制限したりすることは、子どもの正しい成長を妨げることにも。では中学生の子どもだけで出かける場合のルールはどのように設定すべきなのでしょうか。
「ここまでは大丈夫」という線をしっかり設定しておく
この場所はだめ、この子とならこの時間帯もいい…など、個別にルールを設定すると、子どもが混乱するだけでなく、窮屈さを覚えて隠れて行動するようにもなりかねません。ご自宅では、時間、行動範囲、移動手段、使っていいお小遣いの金額など、さまざまなパターンに対して共通に考えられる線をしっかり設定しておくように心がけましょう。「なぜそのくらいなら大丈夫で、それ以上はよくないのか」ということは、話し合って決めるようにします。
あるいは特別な事情がある場合、その線を守れないときもあるかもしれません。そのときには親子でしっかり話し合い、定めた基本の線が大きくぶれないように気をつけましょう。成長に応じて徐々に行動範囲を広げ、線の引き直しをしていきます。一方的にだめだと言われるよりも、ずっと納得して行動してくれるはずです。その他、行動予定は伝えること、変更があったら連絡することなども決めておきましょう。
「どうしてそんなルールが必要なの?」と質問をされたら…
なぜルールが必要であるかということに立ち戻った時、最も伝えたいのは「自分の身を守るため」ということです。世間では「他人はともかく自分は大丈夫」という過信がさまざまな事件や事故を発生させています。普段からニュースなどで事件や事故を把握し、話し合う時間を持ってみましょう。一緒にニュースを見て「自分だったらどうするか」「どうすればこの事故は防げるのか」など、危険に対する意識を普段から高く持つようにします。広い世界の情報を知ることで、自分だけの世界でできあがった過信を疑うこともできるようになるのです。
家庭によってルールが異なる場合、別の家庭のルールに合わせる場合
こういった外出のルールは各家庭によって異なるもの。「友達の家ではいいのに、なぜうちはだめなの?」と質問されることもあると思います。ただ「危ないから」「とにかくうちはだめ」ではなく、まずは出かける目的や同行する友達がどんな友達なのかを聞きてみましょう。他の家庭のルールを知る重要な機会です。家庭のルールを見直す必要があるかもしれませんので、判断は慎重に。
とはいえ、人は経験や知識によってできることが違うわけですから、「○○ちゃんの場合は○○が心配だから、今回は○○(場所・時間)まででやめておいてみて」と率直に伝えることも重要です。完全な「だめ」ではなく、どの範囲までならいい、ということをきちんと伝えましょう。
子どもにとっての「新天地」(新しく訪れる場所、今まで知らなかった場所)があるのなら、事前に親子でおでかけしてみることをおすすめします。保護者の思い込みもあるかもしれません。先輩ママなどに「中学生になるとどんな街に行くのか」なども調査してみるのもいいかもしれませんね。
行動範囲が広がるのは子ども自身のためにもなること
これからさらに自分の世界を広げていく中学生。新しい場所、新しい人脈は将来のために必要な刺激を与えてくれるものです。今から外の世界を徐々に知っていくことはとても重要なことであり、あまり制御しすぎても視野が広がりません。少し難しいかな?と思うことがあっても、チャレンジさせてみましょう。安全性について考えながら、家庭のルールを親子で一緒に作ってください。