-
総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 皮膚に関すること
生まれつき眉間(みけん)に小豆大の赤いアザがあります。このまま消えないことはあるのでしょうか?
5ヵ月になる女の子ですが、生まれつき眉間(みけん)に小豆くらいの大きさの赤いアザがあります。そのアザは、膨らんだりはしていないのですが非常に色が濃く、会う人に必ず指摘されてしまいます。時間がたてば薄くなるかと様子を見ていましたが、まったく変わりません。
このまま消えないことはあるのでしょうか? 女の子なので、そのアザを気にするようになる前に治療などした方がいいのでしょうか?
サーモンパッチ(正中部母斑:ぼはん)という、新生児に多く見られる血管腫(けっかんしゅ)の一種です。普通は1歳過ぎごろまでに自然に消えるのですが、濃い色の場合は残ることもあり、その場合はレーザー治療で薄くすることができます。一度皮膚科を受診して相談しましょう。
新生児の20〜30%くらいに、額の中央部や眉間、まぶたなどに、うっすらと赤みのある血管腫が見られ、これをサーモンパッチ(サケのおなかに現れるピンク色の模様に似ていることからこう呼ばれています)あるいは正中部母斑と言います。ほとんどは、1歳〜1歳半ごろまでに自然に消えます。
しかし、色が初めからとても濃い場合には消えずにずっと残ることもあります。
残るといっても、いわゆるポートワイン母斑のようにくっきりといつ見てもハッキリわかるほどではなく、入浴後、運動後、泣いたときなどとに赤みが増して目立つのですが、ふだんはほとんどわからないくらい薄い場合が多いようです。
大人になっても残っている人もいて、具合が悪いときだけ目立つとか、お酒を飲むと額が赤くなって恥ずかしいなどという話を聞きます。
小学生では、体育のときだけ赤みが濃くなり、みんなに「ぶつけたの?」と聞かれることもあるようです。
このようなことがかなり気になるようでしたら、血管腫の治療用のレーザーで1、2回治療すると、ほとんどわからないくらい薄くすることができます。
治療する時期は、1歳を過ぎても消えないとハッキリしてからでいいでしょう。
小学生くらいで、自分の意思で治療するという考えもありますが、まだ皮膚があまり厚くなく、日焼けもしていない1〜2歳のうちに早くやっておく方が効果の点ではいいようです。
一度、レーザー治療を行っている皮膚科ないしは形成外科を受診されてご相談なさるとよいでしょう。