中高生のインターネット利用 「学習とメディア活用」の特徴は

中高生のインターネット利用 「学習とメディア活用」の特徴はスマートフォンやパソコンなどのICTメディアを通じて、中高生の生活世界はどのように広がっているのだろうか。ベネッセ教育総合研究所が実施した「中高生のICT利用実態調査2014」をもとに、中高生のネット利用のうち、「学習とメディア活用」ついてレポートする。

 

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文部科学省が、2014(平成26)年度に実施した「全国学力・学習状況調査」の結果では、携帯電話やスマートフォンの利用時間が多いほど、学力テストの正答率が低い傾向にあることが明らかにされています。今回の調査でも、文部科学省の調査と同様に、インターネット利用時間と成績の間には負の相関があることがわかりました。中学生の成績上位層では「1時間くらい」の回答が最も多いのに対し、下位層では「4時間以上」の回答が最も多くなっています。

 

中学生のインターネット利用者は9割、高校生では100%近くに上ります。インターネットを使って「勉強をする」も、「ほぼ毎日」~「月に1~2回」を合計すると中学生で60.8%、高校生で55.2%となっています。子どもたちのインターネットの“使い過ぎ”を防ぐために、大人がある程度の利用時間を規制し、「量」を調整することが大切でしょう。では、利用の「質」についてはどうでしょうか。利用時間だけでなく、その「使い方」も考慮する必要があるでしょう。

 

今回の結果を見ると、「英語や国語、古典の辞書を使う」は中高生とも4割~5割。「メールやチャットで友だちにわからないところを質問する」も高校生で4割~5割となっています。学習時の「ながら行動」(並行行動)は、中学生の5割、高校生の7割が「携帯音楽プレーヤーやスマートフォンなどで音楽を聴きながら」勉強しており、成績による利用差が見られないことがわかりました。では、成績以外で、どのようなメディア利用の違いがあるかといえば、「わからないことはまず自分で考える」(自力志向)、「わからないところはすぐに誰かに教えてもらう」(他力志向)別の部分です。子どもたちが悩みながら、工夫しながらどのようにメディアを使おうとしているのかに目を向けることが大切でしょう。

 

出典:中高生のインターネット利用の実態は? 学習とメディア活用~中高生のICT利用実態調査2014より~ -ベネッセ教育情報サイト

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