入試形式が多様化する中、対策はどう進める?4教科の従来型、2教科入試、1教科入試、適性検査型・総合型入試など【中学受験】

近年の中学入試では、国語・算数・理科・社会の4教科入試だけではなく、適性検査型・総合型入試、2教科入試、1教科入試などの多様な入試形式が選べるようになっています。こうした中で、受験する入試形式に沿った学習をいつ頃どのように進めればよいのか、森上教育研究所がお伝えします。

主流の「正解は一つ」の問題に加えて、「正解は一つとは限らない」問題も増加傾向に

近年入試形式は多様化していますが、大きくは次の2つのタイプに分けられます。
私立国立中学の従来型入試のような「正解は一つ」のクローズドエンドの問題と、「正解は一つとは限らない」オープンエンドの適性検査型入試の問題です。

クローズドエンドの問題は、正解は一つですが設問の中で間違いやすい説明がされており、誤答へと誘導される中でいかに間違わずに正解にたどりつくかを見る問題です。設問は解答者を惑わすようにできていますが、○か×かははっきりしています。市販の問題集もほとんどがこの形式です。

一方、公立中高一貫校で主に出題される適性検査型入試のようなオープンエンドの問題は、設問に解答者を惑わせる内容はそれほどありません。正直に資料や設問を読んでいけば、どういうことが求められているのかはつかめます。
その代わり、正解は一つに限らずいろいろな解答の仕方が可能です。

近年は私立中学においても適性検査型入試や、オープンエンドとクローズドエンド問題の混合型とも言える総合型入試が導入されています。
入試の選抜の場では○か×かがはっきりしている従来型入試が主流ですが、新学習指導要領において「探究」的な活動を重視することが打ち出されたことからも、オープンエンドの論述問題は今後増えていくと考えられます。

形式別対策は、各教科の単元学習を終えた6年生夏休みから

従来型入試、適性検査型・総合型入試といった入試形式別の対策学習をスタートする時期は、6年生の夏休みを目安とするとよいでしょう。

塾で私立中学に向けた勉強を行っているお子さんであれば、5年生の終わりから6年生の1学期頃までに各教科の単元の学習をある程度やり終えますから、その後に志望校別の対策を始めるというのが正攻法のやり方です。
つまり、どの入試形式を選ぶ場合でも、5年生までは大手塾のカリキュラムで各教科の基礎力・知識をしっかりとつけておくことが大事だということです。

形式別の対策学習の核となるのは、過去問に取り組むことです。
特に適性検査型入試の場合は、対応した問題集が少ないので、形式に沿った力をつけるには数多く過去問に取り組むことが最適でしょう。

適性検査型の問題には算数・理科・社会などの教科の学習内容が含まれていますから、過去問に取り組んだ後に「この問題に答えるために必要な各教科の単元の知識とはどのようなものか」を洗い出します。
その中でお子さんが「知らなかった」「わからなかった」という箇所を教科の学習に立ち戻って学習しましょう。
そして、教科の学習を補強したら、また過去問に取り組む。その繰り返しによって適性検査型の問題に対応できる力がついていきます。

従来型の入試の場合も、6年生の夏休み以降から過去問に取り組むことになりますが、従来型の場合は、市販の問題集も同様の形式ですので、過去問以外の問題集と並行して取り組んでもいいでしょう。

2教科入試、1教科入試の場合は、その教科が得意なお子さんを取るために非常に難しい問題を出題する学校と、ごく普通の問題を出題する学校とでかなり出題内容に差があります。したがってまずは過去問を確認し、志望校が難しい問題を出題している場合は、過去問に加えて標準的な問題よりも一歩踏み込んだ難しい問題にもどんどんチャレンジする習慣をつけておくといいでしょう。

まとめ & 実践 TIPS

入試形式は多様化していますが、従来型入試のような「正解は一つ」のクローズドエンドの問題と、「正解は一つとは限らない」オープンエンドの適性検査型・総合型入試の問題の2つに大きく分けられます。
いずれの場合も、5年生までは大手塾のカリキュラムで各教科の基礎力・知識をしっかりとつけたうえで、6年生の夏休み以降から過去問で形式別の対策学習を始めるのが正攻法のやり方です。
適性検査型入試は特に過去問を中心に対策を進めましょう。
2教科入試、1教科入試については過去問を確認し、難しい問題を出題している場合は、難しい問題にチャレンジする習慣をつけておきましょう。

プロフィール

森上展安

森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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