過去問の取り組み方&三者面談に向けて(1)過去問題の効果的な取り組み方 [高校受験合格応援コラム 第7回]

先月は、受験校を絞り込むためのポイントについてお話ししました。
今回は、過去の入試問題(過去問)の取り組み方と、三者面談に向けて準備しておくべきことについて取り上げます。



過去問はいつから、何年分取り組む?

志望校の過去問に手を付ける時期は、受験勉強の進み具合によって変わります。
受験勉強が順調に進んでいるなら、10~11月から、そろそろ過去問に取り組み始めるとよいでしょう。まだ総復習が終わっていない、または苦手な教科や単元が残っている場合は、まだ手を付けなくてけっこうです。あまりにできない問題があると、受験への意欲そのものがしおれてしまうことがあるからです。

第一志望校の問題は、できれば5~6年分は取り組みましょう。公立高校が第一志望で、私立高校を1校だけ併願する場合、その学校の過去問3年分は取り組んでおきたいもの。複数の私立を併願するため、1校分にあまり時間をかけられない場合も、最低1年分ずつは取り組んでおきましょう。問題の分量がどのくらいで、どんな順番に問題が並んでいるかといった全体像をつかんでおくだけで、本番での安心感が違います。たとえ問題がやさしくても、見慣れない問題形式に焦って実力を発揮できない、ということがよくあるからです。



「制限時間どおり」取り組むのは年明けでOK!

過去問というと「時間を計って本番どおりやるもの」と思うかもしれませんが、最初のころは制限時間どおりやらなくてかまいません。むしろ、丁寧に設問を読み、ゆっくり考えて、総復習のつもりで取り組むとよいのです。過去問で足りない知識を身に付ける、苦手を克服する意識を持ってください。特に公立高校の問題はオーソドックスですから、復習に最適です。制限時間どおりやるのは、年明けからでOKです。

答え合わせをしたら、苦手単元やミスの傾向をしっかりつかみましょう。グラムやセンチメートルといった単位を自分で付けるのか、解答用紙に記入されているのか、用語や人名は漢字指定なのかといったことは、学校によって違います。
志望校の過去問のうち、間違えた問題を切り抜いて貼った「間違いノート」をつくり、繰り返し解くのもよい方法です。



得意教科から、数年分まとめて取り組む

平成27年度分を5教科、平成26年度分を5教科……のように、年度ごとにやる必要もありません。
むしろ、総復習が順調に終わった教科や得意な教科から、まとめて5年分取り組む、といった方法がおすすめです。各教科の出題傾向がつかめますし、自信も付いてきます。苦手教科を先にやると、自信をなくしてしまう場合があるからです。

このように、第一志望校、併願校の過去問をみっちりやると、けっこうな時間を取られます。平日なら1日1~2教科を目安に、計画を立てて取り組みましょう。過去問のスケジュール表を作り、終わった年度や教科を塗りつぶすなどすれば、達成感も味わえます。



保護者のかたは正答率に気を配って

保護者のかたは、問題の正答率に気を配ってあげてください。正答率が1桁、10%台の問題は捨ててしまってかまいません。たまに、満点が取れるまで同じ問題に何度も取り組ませる保護者のかたがいますが、それは時間の無駄です。正答率が高い問題を落とさないよう、アドバイスしてあげてください。

公立高校が第一志望校の場合、各都道府県の教育委員会のホームページに前年度の学力試験の結果報告が載っていますので、チェックしておくとよいですね。各都道府県とも、各教科の平均点は100点満点で60点くらいになるように作問します。前年度の平均点が高めならば、来年度はその教科の問題が少し難しくなる、低めならやさしくなる可能性がありますので、その辺りも頭に入れておくとよいでしょう。



入試説明会にはどの程度参加すべき?

11月ごろから、学校説明会を「入試説明会」という呼び方に変えて、入試対策について説明してくれる学校も数多くあります。たとえば「来年は記述問題を増やします」といった出題方針や採点基準についても説明してくれますので、第一志望校についてはお子さまと参加するのがおすすめです。ただし、受験生は忙しいですから、併願校は時間があれば保護者のかただけで参加するか、なければパスしてもOKです。
過去問に取り組み始め、三者面談が近付いてくると、受験生もそろそろ本気になってきます。

次回は、三者面談に向けて準備しておくべきことについて取り上げます。

プロフィール

安田理

安田理

大手出版社で雑誌の編集長を務めた後、受験情報誌・教育書籍の企画・編集にあたる。教育情報プロジェクトを主宰、幅広く教育に関する調査・分析を行う。2002年、安田教育研究所を設立。講演・執筆・情報発信、セミナーの開催、コンサルティングなど幅広く活躍中。
安田教育研究所(http://www.yasudaken.com/)

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