登場人物の気持ちに拒否反応 まずはできる自信を持たせて、と専門家
国語の物語文で登場人物の気持ちを問われると、「わかるわけない」と投げやりにいい加減な回答を書いてしまう。悩む小6女子の保護者に、平山入試研究所の小泉浩明氏が、性格を考慮した勉強法をアドバイスする。
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【質問】
読書は好きで、同学年の子どもに比べるとよく読んでいるほうです。けれども、国語の物語文で「登場人物の気持ちを書きなさい」のような問題があると、「そんなの、わかるわけない」と、なげやりでまちがえます。反抗してわざといい加減なことを書いていると思い、叱っていましたが、小6のこの時期でもまだいい加減なことを書いている時があり、本当にわかっていないのではないか、と心配です。(大ざっぱ・弱気なタイプの小6女子の母親)
【小泉氏からのアドバイス】
お子さまの場合、物語文の「気持ちがわからない」ことがわかっているので、心情表現の論理的なとらえ方を学べばよいでしょう。簡単な心情表現を例に、「このような場合にはこのような気持ちを表している」ということをいくつか教えればよいと思います。
この時、「本文のこの部分が根拠になっている」という具合に、手順を踏んで、論理的に説明してあげてください。ご自宅での指導が難しければ、通っている塾の国語の先生に、「間接的心情表現のとらえ方」を教えてくれるようにお願いするのもよいでしょう。
「弱気タイプ」である子どもは積極的に行動することが苦手で、ちょっと難しい問題とか自分が不得意なことはなるべく避けようとする傾向があります。すでに6年生なのに、「いい加減」と保護者のかたが思えるほどのことを書いているのは、心情表現をとらえることに拒否反応を示しているのかもしれません。
まずはご自宅で心情表現のとらえ方を簡単に教えて、少し自信を持たせてから、塾の先生に質問させてみましょう。心情表現のとらえ方が論理的に理解できれば、本が好きなこともあり、短期間で伸びる可能性があると思います。