受験校を選ぶポイントは家庭の価値観にある、と中学受験のプロ

受験校を選ぶポイントは家庭の価値観にある、と中学受験のプロ中学受験に挑戦させると決めても、受験校を決められず、「そもそも我が子に中学受験は必要なのか?」と悩む保護者は多いのではないだろうか。私学教育研究の第一人者、森上展安氏が、中学受験を我が子にさせるべきか、受験する学校はどう選ぶかをテーマに語った。(『ベネッセ進学フェア2013』講演会 2013<平成25>年5月、東京国際フォーラム)

 

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●受験校選びのポイント
受験校を選ぶポイントを二つ挙げたいと思います。

 

一つは、家庭の価値観と同じ価値観を持つ学校かどうかということです。子どもは柔軟ですから、入学した学校の価値観に自分を合わせられるものです。怖いのは保護者の価値観と学校の価値観が合わないこと。保護者の出身校や伝統校の場合は、その学校の価値観がわかりやすいでしょう。大切なのは、入学を目標にするのではなく、入学後に何をするかです。いろいろな学校を見ることで、学校の価値観を検証して選んでほしいと思います。

 

もう一つは、定員倍率。今春の定員倍率は軒並み下がっています。倍率が2倍前後の学校の受験なら、トップクラスの学校でも努力する価値はあると思います。

 

●中学受験をするかどうか
中学受験をする意義のひとつは、「親が軸になって進められる」ことです。親子でがんばれるのは中学受験のときだけなので、挑戦する意味はあると思っています。

 

大学付属校の受験は、女子にはまだ人気がありますが、男子は人気が下がってきています。付属校のよさは、「受験にわずらわされずに、中学校・高校の6年間、子どもが好きな道を追求できる」という点にあります。子どもの将来なりたい職業が明確な場合、つまりプロに育てる場合には、中学校で受験しておいたほうがよいと思います。反対に、これから将来の道を探したいという子どもの場合には、付属校に限らず、選択肢を広げる可能性のある学校を選ぶのがよいでしょう。

 

出典:後悔しない受験校選び -ベネッセ教育情報サイト

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