ご当地学科も出現! 高校の専門学科はこんなに多様化
少子化などの影響から生徒数を確保するのが困難になり、各高校ではこれまでにはなかった新しい学科などが誕生している。新しい学科の中には潜水士を養成する学科など、地域の特性を生かしためずらしいものもあり、「ご当地学科」の様相を呈している。高校事情に詳しい安田教育研究所の安田理氏に詳しく伺った。
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〇専門学科
「商業科」「工業科」「農業科」など、以前は職業科と呼ばれていたものが、専門学科という名称に変更となりました。「理数科」「英語科」「国際学科」など普通科に近いものから、「科学技術科」「福祉科」など、多種多様な学科が出現しています。
岩手県の種市高校の海洋開発科(潜水士も養成)、奈良県の法隆寺国際高校の歴史文化科、滋賀県の信楽高校のセラミック科など、その土地らしい学科が設置されている例もあります。
普通科では学区の制限が必要なため、優秀な生徒を集めるために、あえて専門学科を設置するケースも見られます
〇総合学科
15歳では進路決定するのは難しいため、普通科と専門学科の性格を併せ持つ総合学科も生まれています。多種多様な選択科目の中から、自分の興味・関心や進路希望に応じて選択し、自分の時間割をつくって学習できるのが大きな特色です。1年次に「産業社会と人間」などの科目を学び、2年次から系列科目を中心に学習するのが一般的な事例です。なお、総合学科はすべて単位制となります。