「女子御三家」の理科入試問題 女子学院中には「地雷問題」あり
中学受験をする子どもたちにとって、志望校の「過去問」(過去の入試問題)を分析することは、必要不可欠なことだ。そこで、Tサイエンス主宰の恒成国雄氏が、「女子御三家」と呼ばれる有名私立女子中の中から、雙葉中と女子学院中の2012年度入試問題から、理科の出題傾向と今後の対策について解説する。
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【雙葉中】
各分野バランスのとれたきれいな形の出題です。
大問4は地学分野の「流水」の問題です。問題文やデータを読み取って、じっくり考えさせる問題が増えてきています。割りきれない計算は後回しにして、じっくり落ち着いて解きましょう。
雙葉中を第一志望にしている受験生は、理科をひととおり学習したあと、パターンに当てはまらない問題を多く演習する必要があります。合格に必要な得点率は70%です。
【女子学院中】
大問1は地学分野の「天体」の問題です。この問題は解くのに時間がかかりますので、後回しにしたほうが賢明でしょう。3の(3)は特に計算が非常に面倒な、いわゆる「地雷問題」です。絶対に後回しにしてください。「四捨五入」の言葉が後回しにする際のポイントです。
女子学院中は、ここ数年で出題内容が激変した学校です。算数と同様、思考力重視の学校に変化しました。理科は相当高い意識を持って向かっていかねばなりません。入試問題はスペースの関係もあり、「易→難」の順番にはなっていませんので、順番を考えながら解いていかないと時間が足りなくなります。2012年度の問題でしたら、「4→2→5→3→1」の順番に解くとよいでしょう。合格に必要な得点率は65%です。
出典:2012年度入試問題 学校別分析 【雙葉中、女子学院中】[2012年度入試で何が問われたか<理科> -ベネッセ教育情報サイト