中学受験の国語対策「手を動かす力」と「速く読む練習」が必要に
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2012年度の首都圏上位10校の国語の入試問題について、平山入試研究所の小泉浩明氏が解説する。今回は早稲田大学高等学院中学部と女子学院中の、難関私立中学2校をピックアップした。
※以下は、2012年4月に開催された森上教育研究所主催「わが子が伸びる親の『技』研究会」セミナーでの小泉氏の講演を抄録したものです。
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【早稲田大学高等学院中学部】
文学的文章1題、説明的文章1題で、選択肢問題、抜き出し問題が中心です。説明的文章は、非常に論理的思考力が求められており、手を動かしながら解いていかないといけません。
対策としては、まず論理的な文章をしっかり読み通せる読解力の養成、そして、今までに見たことがないような内容の問題でも、与えられた題材をその場で考えられる力が必要です。算数と同様に「手を動かせるか」がポイント。また、知識問題も多く出題されていますので、漢字・熟語・慣用句などの知識習得もおろそかにしてはいけません。なお、これからの入試において、「手を動かす力」は算数や国語ばかりか理科や社会でも必要とされる力になっていくと思います。
【女子学院中】
女子学院中は、とにかく問題数が多いことが特徴。速く読む練習が必要であり、1分間に600字くらいは読めるようにしたいところです。2012年度は説明的文章3題、漢字4問の出題でした。選択肢問題、抜き出し問題が中心です。近年、また記述問題が増加してきましたが、女子学院中の場合、記述問題は取り組みやすいものが多いです。
対策としては、問題文を速く読む練習をすることです。説明的文章を速くしっかり読めるようにしておきましょう。答案作成はスピーディーに行い、1つの設問にあまり固執してはいけません。特に抜き出し問題でひっかかると時間がかかってしまいますので、注意が必要です。一方、慣用句・ことわざ・文法などの知識問題も必ず出題されますので、しっかり準備しておきましょう。
出典:2012年度入試問題を振り返る<国語> 学校別分析 【早稲田大学高等学院中学部、女子学院中、豊島岡女子学園中】 -ベネッセ教育情報サイト
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