併願校も強い意思をもって受ける 受験、こんな時はどうする?[高校受験]
14、15歳の中学生の受験にはいろいろなことが起こります。それぞれのシーンで保護者としてはどのように振る舞えばいいのでしょうか。
■「第二志望」意識は捨てる
私立高校の推薦入試が早い時期に始まる都道府県もありますから、中には既に合格・不合格の通知を受け取ったご家庭もあることでしょう。
こうした学校が第一志望でめでたく合格すれば、あっけなくこれで受験生活が終了ということになります。でもそうしたご家庭は少数派。多くの受験生は一般入試で私立高校、公立高校を受験すると思います。
ここではまず併願で受ける私立高校受験について触れましょう。
よく、「安全校として受ける」「第二志望」という言い方をしていて、お子さまも、保護者のかたもそうした意識で受験します。
しかし、案外これが盲点になることがあります。「安全校」「第二志望」ということで、どうしても準備、対策が第一志望校ほど熱心には取り組まないのです。本命校、挑戦校は「過去問」を何年分も解いていながら、併願校の過去問は一度も解かずに受ける受験生がいたりします。いくら偏差値が低くても、倍率が低くてもこれでは受かりません。
また公立高校との併願者が多い私立高校は合格者を大勢発表するものですから、案外易しいのではと高い偏差値の学校にチャレンジ受験するケースも多いのですが、それぞれのレベルに応じた受験生が大勢受けにきているので、合格者が多いからといって決して易しいわけではありません。
■受験するすべての学校についてきちんと対策
要するに、「第二志望」として併願校を受験する時にも、「必ず合格をとる」「万が一の場合は通うつもりがある」といった強い意思を持っていないと危険だということです。
また、お子さまも、保護者のかたも「第二志望」ということで本命校とは違ってそれほど緊張せずに受けに行ったりします。それだけに、落ちた場合のショックは逆にすごく大きくなります。したがって、「第二志望」校であっても、1年分でもいいですから必ず「過去問」を解いて臨んでください。どうしてもやる時間がないというなら、問題を見ておくだけでも有効です。
各教科の問題量は全体としてどのくらいなのか、問題形式はどのようになっているのか、各教科の問題のレベルはどうか、記述が多いのか選択式問題が多いのか、数学の問題の並びは易しいものから並んでいるのか、社会の人名・用語はひらがなでもいいのか漢字指定なのか……そうしたことを承知しているだけでもずいぶん違うものです。
つまり、「第二志望」校意識は捨てて、受験するすべての学校についてきちんと対策を立て、準備することが重要です。