サッカーワールドカップから「南アフリカ共和国」について知る
2010年6月に、南アフリカ共和国でサッカーのワールドカップが行われます。オリンピックをはじめ、日本国外で開催されるスポーツなどの大きなイベントでは、その内容ばかりでなく、開催国の様子も報道されるので、外国に興味をもつよい機会になるでしょう。適性検査の題材としても注目される可能性が大きいです。そこで今回は、南アフリカ共和国について取り上げました。
クイズde基礎知識
南アフリカ共和国がレインボー・ネーション(虹の国)と呼ばれる由来は? 輸出第1位の相手国は?
Q1
南アフリカ共和国は「レインボー・ネーション(虹の国)」とも呼ばれます。その由来は?
A. とてもきれいな虹が見られる国だから
B. 虹のようにさまざまな民族や文化から構成されているから
C. 国の体制がめまぐるしく変わるから
A1 正解は 「B. 虹のようにさまざまな民族や文化から構成されているから」 です。
南アフリカ共和国はさまざまな民族や文化が集まった国で、かつては、白人を優遇する「アパルトヘイト」と呼ばれる人種隔離(かくり)政策が行われていました。あらゆる生活の場で差別を受けてきた黒人たちは、その後、ネルソン・マンデラ氏らを中心に、さまざまな人種が共存する虹のように美しいハーモニーを描く国を建設しようと努力し、アパルトヘイトの撤廃を実現させたのです。
Q2
2008年の統計で、南アフリカ共和国からの輸出額第1位の相手国は?
A. 日本
B. アメリカ
C. ドイツ
A2 正解は 「A. 日本」 です。
意外に思うかもしれませんが、南アフリカ共和国にとって日本は最大の輸出相手国です。そして、輸入相手国としては第5位で、日本からは自動車などを輸入しています。近年では、日本から南アフリカ共和国へ進出する自動車製造の企業なども増え、逆に日本への自動車の輸出も行われています。
Q3
2008年の統計で、日本における、南アフリカ共和国からの輸入額が最も大きい品目は?
A. プラチナ
B. 小麦
C. 石油
A3 正解は 「A. プラチナ」 です。
南アフリカ共和国は鉱物資源が豊かな国で、特にプラチナは世界一の埋蔵量といわれています。しかし、石油資源には乏しく、他国から輸入しています。日本は南アフリカ共和国から、プラチナのほか、自動車、木材などを輸入しています。
Q4
アパルトヘイト(人種隔離<かくり>政策)が行われていた頃、日本人は南アフリカ共和国でどのように扱われていた?
A. 黒人と同じように差別されていた
B. 白人と先住民族の混血である「カラード」と同じ扱いを受けていた
C. 「名誉白人」として白人と同じ扱いを受けていた
A4 正解は 「C. 『名誉白人』として白人と同じ扱いを受けていた」 です。
アパルトヘイトでは、白人と先住民族の混血は「カラード」と呼ばれ、やはり差別を受けていました。日本人も、肌の色を考えれば白人ではありませんが、南アフリカ共和国とは経済的に深いつながりがあったため、「名誉白人」として扱われていたのです。