巣鴨中学校1年生 K・Mさんとお母さま

巣鴨中学校を実際に見に行ったら、それまでもっていたイメージと全く違う
いい学校だとわかり、すぐに気に入った。

受験校はいつ頃決めましたか?

お母さま

男子校で進学校を希望していたので、最初は海城中学校が第一志望でした。しかし、6年生の夏になっても志望校別テストではなかなか手応えがなく、夏休み中に塾の先生から巣鴨中学校をすすめられました。実はそれまで、周囲のかたの評判でなんとなく敬遠していた学校だったので、一度も見に行ったことがなかったのです。
それで、9月に入ってから、初めて学校説明会に親子で足を運んでみました。するとうわさと違って、文武両道をうたうとてもいい学校で、厳しさの中に温かい父性愛を感じたのです。特に校長先生のお話にすっかり魅せられてしまい、この先生に託せるなら安心だし、わが家の好みとコツコツ積み重ねていく本人の性格にもぴったりの学校だと思いました。人の評判に惑わされず、もっと早くに自分の目で確かめるべきだったと反省しました。


Kさん

僕も、受験に取り組む姿勢というお話を聞いて、心の支えになる言葉をもらいました。



実際の受験はいかがでしたか?

お母さま

模擬試験で、巣鴨の2回目入試の判定が合格ラインに届いたら海城にチャレンジしようと思っていましたが、結果的に1回目の判定でしか達成できませんでした。それで最終的には、安全圏で1日、2日と巣鴨に出願して、3日に海城を受けることにしました。


Kさん

本番では、やるだけのことはやったと思えました。1日の夕方、父と祖父母と一緒に学校まで発表を見に行きました。自分の受験番号を見つけたときは「やったー!」と思いました。皆も喜んでくれたので、とてもうれしかったです。


お母さま

私も発表を見に行きたかったのですが、実は、1月31日に弟がインフルエンザにかかってしまい、そちらに付き添っていたので行けませんでした。
巣鴨は合格をいただいたので、2日は休んで、3日に海城を受験しましたが残念ながら届きませんでした。受験に関しては、夫も、近所に住む夫の父母も皆協力的で助かりました。夫の母にはお弁当作りを手伝ってもらったり、出願にも一緒に行ってもらったり、助けられました。実家の母も本番には上京して、私を精神的に支えてくれました。思わぬハプニングはありましたが、はればれとした気持ちで受験を終えることができて、本当によかったです。ストレスの多いなか、塾の先生や家族の協力でなんとかきり抜けることができました。一喜一憂の連続で厳しい受験でしたが、息子といい経験ができました。



入学されてみていかがですか?

Kさん

とても楽しいです。生物部に入って週2回活動をしています。また、行事も盛んです。今年の夏は天候が悪くて遠泳はできませんでしたが、初めてふんどしを締めて海で泳ぎました。


お母さま

巣鴨は武道が必修で、授業で剣道もやっています。祖父が有段者なので、教えてもらっていて、クラスでも好成績をとっているのですよ。



最後に、これから受験をするかたへのメッセージをいただけますか?

Kさん

受験を通して達成感を味わえたし、自信がもてました。今は気の合う友達もできて、とても楽しい学校生活を送っています。皆さんも、がんばってください。


お母さま

周囲の評判が自分の子どもにとって必ずしも正しいとは限りません。いくら偏差値が高くても、熱意が感じられない学校もありました。ご自分の目で確かめて、その子に合った学校選びをすることが大切ではないでしょうか。



  • 思い出の品
    祖父母からもらった「湯島天神のお守り」と、縁起物の「入 学(いり・まなぶ)さんの名前が入ったテレホンカード」、塾でもらった「合格玉」というお守り

    ※テレホンカードは、Kさんのおじいさまの大学時代のご友人である入 学(いり・まなぶ)さんからいただいたもの。以前、受験を控えたお子さんにこのテレホンカードを譲ったところ合格したという話を聞いたおじいさまが、Kさんの中学受験の話を入さんにしたところ、快く最後の1枚を譲ってくださったというもの。巣鴨の受験日に、「合格玉」などと一緒にお守りとして持って行き、とても心強かったそうです。


<取材後記>
コツコツとまじめにがんばるお子さんと、それを傍らで見守るご家族。第一志望と思っていた学校を変更するのは勇気がいることだったかもしれませんが、結果的にいちばん合っている学校を選択できたということは、見極める目をもたれていたからこそだと思います。塾の先生やご家族など周りのかたがたが応援団となって、皆で息子さんを支えている様子が印象に残りました。(教育ジャーナリスト 中曽根陽子)


プロフィール



教育ジャーナリスト、「登録スタッフ制企画編集会社<ワイワイネット>」代表。塾取材や学校長インタビュー経験が豊富。近著に『子どもがバケる学校を探せ! 中学校選びの新基準』(ダイヤモンド社)。

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