算数「速さと比(2)」[中学受験]

問題3
東西にのびる線路があります。ある時A君が線路の近くに立っていると、西から特急、東から急行が近づいてきてA君のちょうど目の前ですれちがい始めまし た。すれちがい始めてから10秒後に線路の向こう側が見えました。特急と急行の列車の長さがそれぞれ200m、160mで、速さの比が3:2であることが 分かっているものとして、次の問いに答えなさい。
1.特急と急行の速さはそれぞれ秒速何mですか。2.A君の真東にいたB君も同じ特急と急行を見ていました。B君の目の前を急行が通過し始めてから、特急が通過し終わるまでの16と2/3秒間はずっと線路の向こう側は見えないままでした。A君とB君の間の距離(きょり)を求めなさい。
(甲陽学院中 2007年)
<問題3の考え方と答え>
さて、ここまでいろいろなタイプの「速さと比」を考えてきましたね。
気づいた人もいると思いますが、問題文を読んで、次に何の「比」がわかるかなあ?
…と考えればいいんです
<問題3 1の考え方と答え>
この問題もそうですよね。
2つの電車の速さの比がわかっています。列車の長さもわかっています。
じゃあ、これから何がわかるのかというと? そう、「かかる時間の比」ですね。

2つの列車が、A君の目の前を通り過ぎるのにかかる時間の比です。

200/3:160/2=5:6

となり、急行のほうが長い間、A君の目の前にいます。
それが実際に10秒だったので、

急行の秒速は?   160 ÷ 10 = 16(m)

特急の秒速は?16×3/2=24(m) (答え)特急 秒速24m、急行 秒速16m
<問題3 2の考え方と答え>
まず、図をかいてみましょう。


図


B君の目の前も、急行は10秒で通り過ぎて行きますよね。

ですから16と2/3秒後、特急の最後尾が通り過ぎて行ったことになります。

では、16と2/3秒前、つまりB君の目の前を急行が通過し始めたときの、特急の最後尾の位置を考えます。 24×16と2/3=400(m)なので、次の図のようになります。


図


400-200 = 200 で、特急の先頭は、B君から200m西にいました。


図


図からわかるように、B君の前を急行が通過し始めたとき、特急と急行の先頭は200m離れています。その2つの列車がA君のところで出合うわけです。
速さの比は、3:2だから、進む距離(きょり)も3:2です。 ですから、2人の距離は?

200×2/5=80 (答え)80m

プロフィール



大人気メールマガジン「コロンブス的・超発想で中学受験を成功させる方法」の発行人で、中学受験カウンセラー。メルマガは殿堂入りを果たす。理科・替え歌暗記法のCD『愛のメモリーTM』も作成。

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