小学校英語は中学校英語へと結びつくのか? アンケート調査から見えてきたものとは
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文部科学省が、次期学習指導要領の改訂で小学校高学年において英語を「教科」にする方針を打ち出している。一方、日本英語検定協会の調査によると、現行の小学校の英語教育では「教員の指導力・技術」が問題点として挙げられていることがわった。これらについて、教育ジャーナリストの斎藤剛史氏に解説してもらった。
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調査は2013(平成25)年12月、全国の国公私立小学校のうち5,216校を対象に実施し、そのうち1,412校(27.1%)から回答を得ました。現在、小学校では5・6年生において教科書も点数による評価もない「外国語活動」という形で英語教育が実施されています。約8割の小学校で学習指導要領が定めた年間35時間の標準時間数を実施し、残る2割は何らかの形でそれ以上の授業時間数を組んでいるようです。
現在の「外国語活動」における課題で最も多く挙がったのは「教員の指導力・技術」で55.5%、次いで「指導内容・方法」が49.2%、「ALT(外国語指導助手)との連携および打合わせ時間」が48.2%という結果に。指導できる教員をどう確保・育成するかで、小学校の英語教育の成否が分かれるとも言えるでしょう。
英語教育における小中連携では、課題として「教員間や学校間で取り組む時間がない」という指摘が62.0%に上っています。一方、小中連携で有効な点は「指導内容の相互理解の向上」が67.7%、「児童の中学入学後の英語への意欲・関心が高まる」が63.5%などですが、「児童の中学入学後の英語力向上に結びつく」は32.5%しかありませんでした。楽しみながらコミュニケーション能力を身に付けるという外国語活動のよさが失われることを懸念する声も出されています。
出典:小学校英語の課題は教員の指導力 中学校との連携不足も -ベネッセ教育情報サイト
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