名教授が教える、中学英語を得意教科にする方法とは?
「中学1年生の英語は簡単そうで、実は一番難しい」と話すのは、「世界の100人の教師」にも選ばれた経験を持つ、関西大学教授の田尻悟郎氏。中学校での英語で会話力だけでなく文法力も身に付けるには、「疑問文を作る」学習法がおすすめと言う。学習法の例を伺った。
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たとえば次のようなストーリーがあります。
This is my sister Jane.(これは私の姉のジェインです。)
これを疑問文にすると、どうなるでしょうか。
Isを前に持ってくればいいですね。
Is this my sister?
しかし、「これはうちのお姉ちゃんですか?」などとは普通は言いません。まるでプロのメイクか何かでお姉ちゃんが別人に変身してしまった、ビフォー・アフターみたいですね。ですから以下のように変えます。
Is this your sister Jane?
では、この疑問文に答えてみましょう。答えの文を作るには、語順を元に戻します。
ただしこのときにはなるべく代名詞を使うことが大切です。
「this(これ)」が二度目の登場になるため、it(それ)に変えるとよいです。
Yes, this is my sister Jane.
↓
Yes,it is my sister Jane.
なお、“Yes, it is”だけでも正しいのですが、中学1年生の場合は、“Yes,it is my sister Jane.”と、フルセンテンスで答えるほうが、会話力、文法力のトレーニングになります。
また、この文で「誰=my sister Jane」がわからない時は、どのような疑問文を作るとよいでしょうか。
my sister Jane⇒Who
としてみましょう。
疑問文にするために is を前に出し、聞きたいこと(=who[誰])をいちばん前に持ってきます。
Who is this?
という疑問文ができあがります。この疑問文に対する答えは?
This is my sister Jane.
前述のとおりthisを代名詞itに変えて、できあがりです。