「キャン ユー?」ではなく「キャニュー?」 カリスマが教える英語リスニングのルール
「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能など、ますます「使う」力が求められている中学校の英語。「世界の100人の教師」に選ばれたこともある英語教育のカリスマ、関西大学教授の田尻悟郎氏に、リスニング力を伸ばすルールを教えてもらった。
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1 連結ルール
たとえば「I have a book in my bag.」では、a の音は前のhaveにくっついてしまってhave a (ハヴァ)と聞こえますし、in も前のbookにくっついてbook in (ブキン)となります。
2 小さな「ッ」ルール
単語の最後がt、d、gのように破裂する音で、次の単語の最初の音も破裂音であった時、前の単語の語尾はほとんど聞こえなくなります。「eat dinner」は、tははっきり発音されていても、dとくっついてしまって「イーッディナー」のように聞こえます。間に小さな「ッ」が入っていて、発音されていないように聞こえるのです。want toも、「ウォンットゥ」となります。
3 タダラルール
タ行の音は、アクセントがきていなければ、「ダ」や「ラ」行の音に聞こえます。「lettuce(レタス)」は、「レ」にアクセントがきていますので「タ」は「ダ」に近くなり、「レダス」のように聞こえます。
また、Yes, it is.は、「連結ルール」で3つの単語がつながって「イェスイッティーズ」となります。「イェスイッディーズ」や「イェスイッリーズ」と聞こえたりします。I write a letter.も、「アイライダレダ」「アイライラレラ」のようになってきます。
4 NTTルール
nの後ろにくるtについてのきまりです。「twenty」のtは無視されて、「トウェニー」のように発音されます。nは舌を上の歯の裏に付けて発音しますので、「ンヌ」のような音が出てきます。「wanted(ウォンヌ イド)」を速く言うと「ウォンニッド」のようになります。
5 n母音ルール
これは「n=ンヌ」であることから生まれるルールです。Can you?「キャンヌ ユー?」は、速く言うと「キャニュー?」のようになります。