うちの子が勉強できないのはどうして?理由を見つけて解決!

「うちの子は勉強ができなくて…」という声を聞くことがあります。勉強ができないというのは、何かが「わからない」状態になり、そこで立ち止まったため勉強ができない、という状態になってしまっていることがあります。
そこで今回は、「勉強ができない」状態になってしまっているお子さまにありがちな3つのケースについてご紹介します。


勉強の面白さが「わからない」

多くの場合に当てはまるのがこのケースではないでしょうか。勉強が「できない」のではなく、勉強の面白さがわからずに勉強を「しない」という状態になってしまっている場合です。

 

たとえば鉄道についてはすごく詳しい、昆虫についての知識はたくさんある、でも学校の勉強だけはできない、なんていう時に当てはまるのがこのパターンで、好きなこと、興味があることについて知識を身につけられるのであれば、学校の勉強だってできるという場合が多いです。

 

その場合は、いかに学校の勉強に関わることに興味を持たせるか、というのがポイントになります。
たとえば映画を一緒に見た後で、その原作の本を読んで、国語に興味を持つとか、日本の歴史を物語として楽しんで、社会に興味を持つとか、そういったいわゆる「勉強」から少し距離を取った形で、まずは「興味」を持つことができると、いつしか学校の勉強もできるようになっているかもしれません。

 

 

概念がわからないから「わからない」

ジブリ映画「おもひでぽろぽろ」にこんな1シーンがあります。

 

主人公の女の子は子どもの頃、親や姉からも心配されるほど、算数が苦手な子どもでした。特に分数の割り算が苦手で、テストでもひどい点数を取ってしまいます。
それはなぜかというと、彼女にはどうしても「分数の割り算」という概念が理解できなかったのです。
たとえば1/3÷2/5という計算があったとして、なぜ「割る」なのに「増える」のか、という概念がどうしても理解できなかったのです。
「リンゴが1個あったとして…」といった例を出せるうちはよいのですが、そういうたとえが難しくなってきた際、「分数の割り算は分子と分母を逆にするもの」と理解できればいいのですが、そういった割り切りが苦手な子どもも中にはいるのです。

 

そういう子どもが「勉強ができない」かといえば、決してそんなことはありません。むしろみんながやり過ごしていることにも疑問を抱いているのです。他の子どもにはない賢さを持っているのかもしれません。

 

 

どこがわからないか「わからない」

勉強を教える立場になった時によくあることが、どこがわからないのかをわかっていないケースです。

 

その場合、何から手を付けたらいいのかもわからず、勉強が止まってしまい、わからないことに嫌気がさして、勉強が嫌いになってしまうことすらあるでしょう。
そうなる前に、お子さまと対話をして、本当に苦手としているところがどこなのかを見つけてあげることが大切です。

 

これは中学生、高校生になってからも十分にあり得ることで、2次関数の問題に苦労しているけれど、実は苦手としていたのはその過程にあった分数の割り算だった、ということだってあり得るのです。
まず何がわからないのかを特定し、その部分の解決を図るようにしてあげること。そうすると、いつのまにか勉強ができるようになっている、ということもあるのです。

 

 

勉強ができるお子さま・できないお子さまの違いとは?

勉強ができるお子さま、できないお子さまの違いとして、勉強量と集中力の差が挙げられます。漢字や英単語などを覚えるためには、何度も繰り返し音読したり、書いたりしなければならないため、勉強量は必然的に多くなります。復習に関しても同じで、間違えた問題を繰り返し解く必要があり、勉強ができるお子さまは、日々のこうした努力を重ねて成績につなげています。勉強ができないお子さまは、わからない部分をそのままにしてしまい、成績につながらない、授業についていけないといったことから「勉強は楽しくない…」と感じている場合もあります。

 

また、集中して勉強をするには部屋がきれいに片付いていて、ゲームやテレビなどの誘惑に負けないような環境が大切です。特に小学校低学年のお子さまは楽しいことに気をとられ、ずっと机に座っているのが難しい場合が多いため、保護者が一緒に勉強できるリビング学習などがおすすめです。
勉強になかなか集中して取り組めないお子さまの場合は、このように環境から整えて集中力を高める工夫をすることが大切です。

 

お子さまに対していろんな期待を抱いてしまう反面、同じくらい不安を抱えてしまうもの。でも「勉強ができない」と決めつける前に、その理由がなぜなのか、ということをしっかりと対話の中で見つけてあげることが大切です。

 

もしかしたらちょっとしたつまずきでそうなってしまっているだけで、そこさえ解決してあげたら、勉強が好きになってくれることもあるかもしれません。

 

 

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