間違っても挫折してもへこたれない!学習で折れない心はどう育てる?

「レジリエンス」という言葉をご存じですか。「レジリエンス」とは、困難を乗り越える精神力や、失敗や挫折から回復する力のことをいいます。この力は、大人だけでなく、これからを生きる子どもたちにぜひ身に付けてほしい力の一つでもあります。
特に、学習面でつまずきやすくなり、思春期にも入る小学校高学年の子どもたちには、逆境にあっても力強く生きていってほしいもの。そこで、学習面のレジリエンスの育て方について、長年この年齢の子どもたちの学習を見てこられた中学受験塾「アテナ進学ゼミ」主宰の宮本毅先生にお話を伺いました。

この記事のポイント

つまずきを感じやすくなる高学年だからこそ育てたい「レジリエンス」

小学校高学年の子どもたちは、脳の発達の変化が著しい時期にあります。この時期の特徴としては、具体的な情報を扱う「具体的操作期」を10〜11歳くらいで卒業して、抽象的な概念を理解できるようになる「形式的操作期」に12歳くらいで入ることです。ですから、学習内容も低学年までは目に見える数や量などのわかりやすいものを扱っていたのが、高学年では、速さや割合など、イメージして考えるような抽象的思考が求められる問題を扱うようになります。発達には個人差がありますから、抽象的な思考を難しく感じる子どもも少なくありません。低学年のころに比べてテストの点数が取りにくくなったり、わかりづらい問題が出てきたり……と、学習面でつまずき、挫折を感じることも増えてくる学年です。
そんな時期だからこそ、つまずいても投げ出さず、乗り越えるために「レジリエンス」は子どもたちに育てたい力なのです。

反発するけれどまだまだ保護者のサポートが必要な時期

では、子どものレジリエンスを育てるにはどうしたらいいのでしょうか。保護者の具体的な関わり方の前に、この時期の子どもの心の成長について考えておきたいと思います。
高学年の時期は、自立に向かう過程として心が不安定になる思春期に入ります。保護者の言葉に口答えをしてきたり、反抗的な態度を取ったりすることも出てきます。
なかなか勉強に手をつけようとしない我が子を、保護者が見兼ねて「いつになったら勉強するの?」といら立ってしまい、それに子どもが反発して親子げんかに発展する……といったこともよくあることです。
保護者から管理されたり、口出しされたりすることを嫌うものの、まだ自分の力で管理してできるわけではない、という自己矛盾を抱える時期でもあります。大人の入り口に立ってはいますが、実際はまだ子ども。まだまだ保護者のサポートを必要としている時期です。

一番大切なレジリエンスのベースは安全基地と自己肯定感

では、学習面でつまずきやすく、心が不安定になるこの時期の子どもたちに、保護者ができるサポートはどんなことでしょうか。保護者のかたに、何より大切なこととして頭に置いておいていただきたいのは、「家庭を子どもの安全基地にして、子どもの自己肯定感を大切に育てる」ことです。何より大切というのは、これが困難を乗り越える力「レジリエンス」のベースとして必要でもあるからです。
子どもが外でがんばり、家に帰ってきて安心して過ごせる居場所があること。そして、ありのままの自分が愛されているという自信。長所も短所も含めて自分を認められていること。思うようにいかないことがあって、たとえ挫折したとしても、安全基地と自己肯定感があれば、それを乗り越える時の底力となってくれるのです。特に、自己肯定感は子ども時代に育てたいものですから、高学年のこの時期はとても重要です。
たとえ外で心が折れそうなことがあっても、家に帰ったらおいしいごはんがある。そのことだけでも、子どもは愛を感じて力がわくものです。子どもにとって、家庭がそんな安心できる居場所になっていると、子どもは力を得てやっていけます。
まずは、この二つが最も大切なベースなのだと認識したうえで日々子どもに接してほしいと思います。

まとめ & 実践 TIPS

学習面でつまずきやすく、思春期にも入る小学校高学年の子どもたち。けれども、それは大人に向かう子どもたちの必要な発達段階。つまずきが増えることからも、折れずに乗り越えていく力「レジリエンス」は子どもたちに必要な力です。そして何より、子どもに安全基地があることと、自己肯定感を持っていることがレジリエンスのベースとして必要です。
まずこのことを頭に置いたうえで、後編では、子どものレジリエンスを育てるために保護者にどんなサポートができるのかについて引き続き宮本先生にお話を伺います。

プロフィール

宮本 毅(みやもと たけし)

中学受験塾「アテナ進学ゼミ」主宰。「すべての子どもたちに自発学習を!」をテーマに月1回の公開講座を開催し、過去10年間でのべ2万人近くを動員する。主な著書に、『はじめての中学受験 これだけは知っておきたい12の常識』『考える力を育てる天才ドリル』(共にディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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