叱らないで! 上の子の「赤ちゃん返り」を乗り切る方法
- 育児・子育て
妹や弟の誕生がきっかけで、上の子がいわゆる「赤ちゃん返り」をすることは珍しくありません。赤ちゃん返りのような言動が出始めるタイミングも、保護者への甘えたい気持ちがどのような形で現れるかも個人差がありますが、保護者としてはイライラしてしまうこともあるでしょう。そんな、上の子の「赤ちゃん返り」の期間をどのように乗り切ればよいでしょうか。
上の子の気持ちを最優先し欲求にこたえてあげる
赤ちゃんとの生活が始まり、これまで大人たちが自分にかけてくれていた時間が減る……というだけで、上の子は寂しさを感じ、自分への愛情が減ってしまったのでは? と不安になるでしょう。
上の子と下の子の年齢差がいくつでも、事前に「もうすぐ赤ちゃんが産まれるよ」と聞かされていたとしても、上の子にとっては赤ちゃんの登場は予想外の出来事です。そんな試練を乗り越えようとしている上の子の気持ちを優先し、話をしっかりと聞いてあげたり甘えさせてあげたりすることは大切です。
赤ちゃん返りの期間には、上の子とのスキンシップの時間を意識的に増やすよう心掛けるとよいでしょう。祖父母が近くに住んでいる場合や、パートナーが休日のときなどには下の子のお世話を任せて上の子と二人きりで出かけてみるなど、上の子が特別感を得られるイベントを作るのもおすすめです。
- 赤ちゃん返りの原因には寂しさや不安がある
- 上の子の我慢や努力を認め欲求に応える
- 上の子が特別感を感じられる配慮もおすすめ
「叱る」のではなく「より丁寧な声かけ」を心がける
赤ちゃんのお世話もあり寝不足や疲れがたまると、育児経験のある大人でも余裕がなくなるでしょう。そんななか、上の子が「赤ちゃん返り」をして、わがままを言ったりそれまで出来ていたことが出来なくなったりすると、思わず叱ってしまうこともあるかもしれません。
しかし、「赤ちゃん返り」は保護者からの愛情確認をしたいという気持ちから起こるものなので、赤ちゃん返りをしている上の子に対して言動を咎めたり、叱ったりするのは逆効果です。上の子の年齢にもよりますが、言葉が理解できる年齢であれば特に、短い言葉ではなく丁寧に話をすることを心がけるとよいでしょう。
特に上の子が自分でできることは、具体的に言葉にして褒めてあげると上の子の自尊心を守ることができます。また、上の子の赤ちゃん返りに付き合ってあげたあとは「順番だから、次は赤ちゃんの番だね」と説明してから赤ちゃんのお世話をすると、上の子も「自分を優先してもらえた」と納得感を得られるでしょう。
- 赤ちゃん返りの言動に対して叱るのは逆効果
- 保護者の愛情を確認したい気持ちを汲みとる
- 保護者の愛を感じられる声かけの工夫を
赤ちゃん返りは「期間限定」と割り切って対応しよう
赤ちゃん返りは、下の子が生まれたことがきっかけですぐに始まるとは限りません。下の子が離乳食を食べさせてもらっている姿を見て甘えたくなるケースや、下の子の行動範囲が広がり自分の遊びを邪魔されるようになってから疎ましがるようになるなど、個人差があります。
赤ちゃん返りは、「保護者からの自分への愛情は変わっていない」と安心できると、下の子の存在も受け入れることができ落ち着くということがあります。また、そもそも下の子がいる生活に慣れることによっておさまることもあります。
個人差はあっても、赤ちゃん返りの期間はいつまでも続くものではありません。「今だけ」と思って、上の子の気持ちに丁寧に向きあってあげましょう。保護者の気持ちの余裕がなくなりそうなときは、赤ちゃん返りのぶんだけ愛されている・必要としてくれていると思うなど、ポジティブに切り替えるようにするのもおすすめです。
- 赤ちゃん返りはいつか終わると心得る
- 期間限定の甘えだからこそ丁寧に対応する
- 赤ちゃん返りの理由をポジティブにとらえる
まとめ & 実践 TIPS
下の子が産まれるまで上の子と長く濃い期間を過ごし信頼関係を築いてきたからこそ、上の子への赤ちゃん返りにはイライラしてしまうこともあるでしょう。しかし「赤ちゃん返り」には本人なりの理由があり、本人も家族が増えた現実になじもうと葛藤しているからこそのことです。丁寧にサポートしてあげながら、期間限定である赤ちゃん返りを乗り越えましょう。
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