「作り置き」は時短じゃない? 本当の時短とは「考えなくていいシステム」を整えること
- 育児・子育て
育児や家事は、毎日無限にタスクが生まれてくる大仕事です。しかし人の1日は24時間しかなく、睡眠時間もしっかり必要。だからこそ活動可能時間のなかで、いかに「やらなければいけないことを減らし、やりたいことをする時間を増やす」かが重要なんです。
そして近年注目を集めているのが「育児や家事の時短テク」ですが……そのテク、ちょっと待って! 本当に効果的な時短になっているでしょうか? 今回は≪本当にやるべき時短≫についてご紹介します。
その時短テク、本当に時短になってる?
よく見かける時短テクとして「食材の作り置き」や「お掃除ロボットの利用」、「動線を考えた洗濯物の収納」などがありますが、実はそれが時短になるかどうかは、個人の性格や家の構造、家族のライフスタイルによるところが大きいのです。
「作り置きをするものの、結局うまく使いきれず食材をムダにしてしまう」「動線に合わせた収納へ洗濯物を持って行くのが大変、けっきょく洗濯の山に……」などの場合は、その時短テクが合っていないということ。それらは参考程度にして、我が家にピッタリの時短アイデアへと生かすのがおすすめです。
最大の時短「考えなくていいシステム作り」とは
人は日常のなかで、たくさんの「判断・決断」をしています。服や髪型をどうするか、昼食は何にするか……など、いつもいろいろ悩んでしまうというかたは少なくないはず。そこに家事や育児がプラスされると「子どもの服は」「栄養があって子どもが食べられる夕飯、何にしよう」など自分以外のことまで考えて、膨大な量の決断が必要になります。その回数は個人差がありますが、数倍・数十倍に増えることに。
「決断」にはその後の結果の責任までがセットになるため、実は非常に気力が必要です。でも家事育児を担っている保護者はどうしても考えたり判断したりが増えるので、気づかないうちに疲れやストレスが溜まり、判断力が鈍ってしまっていることも。
だからこそまずやるべきは「考えなくていい仕組みを作る」ことです。不要な決断を減らし、大切なところへ判断力を回すことを意識してみましょう。いつも黒いトップスにジーンズのスタイルだった「スティーブ・ジョブズ」や、常に同じTシャツの「マーク・ザッカーバーグ」も意識的に決断を減らしていることで有名です。近年は≪私服の制服化≫といってスタイルを固定してしまうかたも増えてきています。
我が家に合った「考えない時短」を探してみよう
まずはいつも悩んでしまいがちなことに関しての選択肢を減らしてみましょう。例えば、
・毎日の献立に悩むから、平日はレシピ付き食材配達を利用する
・靴下はまったく同じ色、デザインのものを3足のみにする
・食器やタッパーは大きさ、デザインを統一する
など。
すでにこれだけで迷う時間や考える労力、買い物に行く時間などが削減可能。時短になるうえ、所持数を最低限に抑えることで「毎日洗濯」「使ったらすぐ洗ってまた使う」などの決まったローテーションが生まれやすくなります。
■自分に合った「基準」を見つけよう
人が迷ったり悩んだりする原因として、「どちらを選べば正解か分からない」と思っている場合があります。しかしいろんな要因が絡む日常のなかで、確実に「正解」だと分かることは少なく、どれを選んでも結局正しかったかどうかは分かりにくいもの。だからこそ次もまた迷い、悩んでしまう……というループに陥りがちです。
そんなときおすすめなのは「自分に合った正解をプロに判断してもらう」こと。服選びに迷うなら自身に合った形や色をズバリ言ってもらう、掃除してもなんだかモヤモヤ……な場合はお掃除業者にお願いして、いちど完全に行き届いた「綺麗な状態」を見てみる、などです。これでいいんだ! と思える「ベストな状態」が分かれば、あとはそれを基準にすることで迷いは激減します。
■迷うのは「選択肢が多い」から。まずは減らすことを意識して
「ものはたくさんあるけど、使ってないものが多い」というご家庭は少なくありません。食器棚に食器がたくさんあるだけでも迷う原因になりますが、「必要なもの」という面では家族分の枚数のお皿やコップが3~4種類程度、プラスで来客用のセットあれば実際は困らなかったりします。
ペン立てのなかのペンも、いつも使うものはおおよそ決まっているはず。不要なものは処分すれば、カチャカチャと手探りでいつものペンを探す時間すら時短できます。「いつもの」以外を処分すれば見た目も気持ちも驚くほどスッキリするはず。お掃除ロボットに掃除してもらうためにものをどける……なんて時間や労力も不要になるかもしれません。
まとめ & 実践 TIPS
テレビや雑誌などでよく見かける定番の「時短テク」「収納テク」をいくらやってもうまくいかない……。そんなときは、ぜひ「考えないシステム作り」から始めてみましょう。コツはとにかく減らす・揃える・増やさないことです。
1日は24時間しかないからこそ、自由に使える時間をもっと増やして充実した毎日を楽しみたいですね。
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