子どもの前でも弱音を吐いていい? 「親は強くあるべき」を捨てればストレスも減るかも
- 育児・子育て
「子どもの前では泣いてはいけない」「親は強くなきゃいけない」と思っている保護者のかたも多いのではないでしょうか。本当は泣きたいのに無理して笑ってしまうこともあるかもしれません。でも、そんなに我慢しすぎなくて大丈夫。大人だって、もっと素直になってもよいのです。
子どもに弱音を吐く親はダメなんかじゃない
どんなに我慢していても、つい涙が溢れてしまったり、弱音を吐いてしまったりしたことはあるでしょう。そしてその後に「あぁ、ダメな親だな」と自分を否定してしまう保護者のかたもいるかもしれません。強くいるというのは、ツラいですよね。
でも、弱音を吐くことはダメではありません。子どもの前だってそうです。むしろ、ちゃんと自分の弱みを見せたり、泣いたりしたほうが、子どもは優しくなれるかもしれません。それだけでなく、子ども自身が素直になれる可能性もあるのです。
自分の感情を素直に伝えれば子どもも素直になる
強くいなきゃと我慢している保護者のかた。たまには自分の感情を素直に表に出してみましょう。
・悲しい時は我慢せずに泣いてみる
悲しい出来事があった時、テレビを見て感動した時など、泣きたくなることはありますよね。そんな時は、素直に涙を流しましょう。もちろん、お子さまの言動に傷ついた時だって、泣きたかったら泣いても大丈夫。素直に泣くことができれば、ストレスを発散することもできるでしょう。
また、大人が泣くことで、子どもも「ツラかったら泣いてもいいんだ」と思うことができます。そうすれば、嫌なことがあった時、子どもも我慢せずに感情を出せるようになるでしょう。お子さまもストレスを溜めずに済みますし、保護者のかたもお子さまの異変に気付くことができます。
・どんな気持ちなのか具体的に話してみる
落ち着いてからでもよいので、どうして涙が出たのかを説明してあげましょう。「料理を失敗しちゃって悲しいから泣いてたんだ」という感じです。悲しい場面以外にも、「ママお腹が痛いんだよ」「お友達とケンカしちゃって、ちょっとイライラしているんだ」というように、喜怒哀楽いろんな感情を言葉で素直に伝えてあげましょう。
具体的に伝えることで、自分自身も気持ちを整理することができます。そうすれば、イライラや悲しみの解決策も見つかるかもしれません。また子どもも、自分で同じ体験をした時に、今の感情をどう伝えたらよいかを学ぶことができるでしょう。
・苦手なことを告白してみる
「ママ、実はトマト苦手なんだ」「パパも子どもの時、鉄棒できなかったんだ」など、自分が苦手なことを伝えてみるのもよいでしょう。「大人もできないことがあるんだ」とわかると、子どもはきっと安心します。
また、子どもの苦手なことに寄り添ってあげるのも◎です。おもちゃを片付けることが苦手なら、「ママもお掃除ちょっと苦手なんだよね。だから一緒にやろう」と声をかけてみましょう。「自分と同じ」と思えれば、それだけで心強くなり、やる気につながるかもしれません。
ネガティブになりすぎないように注意
弱音を言ったりするのはOKですが、行き過ぎてネガティブにならないように注意しましょう。たとえば、「仕事面倒だなー、働くのなんて嫌だ」「パパは何にも手伝ってくれないから本当にイライラする」といった愚痴のようなものはあまりおすすめしません。
こういった言葉が繰り返されると、「会社は嫌なところ」「パパはダメな人」と認識される可能性もあります。お子さまが将来を悲観したり、身近な人を嫌いになったりしたら悲しいですよね。弱音を吐く時は自分の感情を伝えるようにし、誰かの悪口を言ったり何かを否定したりすることはやめましょう。
ちなみに、先ほどの愚痴はこんなふうに言い換えることができます。「今日お仕事行きたくない気分なんだけど、どうしたらいいかな」「パパにお洗濯してもらいたいと思うんだけど、どうしたらいい?」という感じです。お子さまに相談してみると、案外面白い解決策が見つかるかもしれません。
まとめ & 実践 TIPS
弱音を言うことは、自分のストレスを減らすだけではありません。優しくて素直な子どもに育ってもらうためにも、大人が自分の気持ちを素直に表現することが大切。もちろん、笑顔でいるのが一番ですが、ツラい時や悲しい時は素直に弱音を吐いてみましょう。
また、友達や家族に愚痴を聞いてもらうのもよいでしょう。インターネットの子育て相談なども利用すれば、一人の時でも悩みを相談できます。大人だって弱くて大丈夫。そう思えれば、少し気持ちがラクになるかもしれません。
出典:ベネッセ教育情報サイト「親の愚痴を子どもに聞かせてもいい?[教えて!親野先生]」
https://benesse.jp/kosodate/201706/20170627-1.html
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