学生服デビュー 知っておきたいサイズ選びポイント
入学準備の中でも、制服選びは親子ともに楽しみなことの一つなのではないでしょうか。そこで、今回は、成長期のお子さまに合わせた、制服のサイズ選びについてお伝えします。
学生服の準備を始めよう
進学を控えたお子さまを持つ保護者のかたは、いつ頃から制服を準備しはじめるのでしょうか。
公立中学校に入学する場合は、11月~翌年2月にかけて、準備を行うご家庭が多いようです。
地域によっては、学校に制服業者が来て一斉に採寸を行う学校や、それぞれ個別にお店で採寸してもらう場合があります。
個別に採寸を行う場合は、急激に身長が伸びる可能性を考慮して、入学式(小学校の卒業式で中学校の制服を着る場合は、卒業式)に間に合うように、かつ成長のタイミングを見計らって採寸に行くご家庭もあるようです。
特に私立中学校の場合は、1~2月の合格発表のあとに採寸を行うため、間に合わない!と焦ることのないよう、早めに準備しておきましょう。
高校進学の場合は、入学説明会の際に業者が出張して採寸を行う場合や、それに前後して直接店舗での採寸も選べる学校が多いようです。
中学校進学から高校進学の間は、ちょうどお子さまの成長期にあたる時期でもあり、どれくらいの身長の伸びを見越して制服を選ぶべきなのか、迷われている保護者のかたも多いのではないでしょうか。
小学校卒業から、中学3年生まででどれくらい身長は伸びるものなのでしょうか。
政府発表の平均身長を見てみましょう。
この表をもとに計算すると、個人差はあるものの、平均して中学校3年間で、男子は20.3cm、女子は9.8cm。高校3年間では、男子は5.3cm、女子は1.3cm身長が伸びることになります。
中学生の男子は3年間で20cmも身長が伸びることになるわけですが、制服を準備する際は、どのようにサイズを選べばいいのでしょうか。ここでは、中学校の制服準備を例にご紹介していきます。
サイズ選びの基礎情報
制服選びに入る前に、まずサイズ表示の見方をご説明します。
たとえばサイズ表示「160cm」というのは、身長160cmの人がぴったり着られるサイズということを表しています。
制服のサイズには、通常の160cm、170cmといった数値のほかに、A体、B体といった体形の種別を加えてサイズを決定します。
A体は普通サイズ、B体はゆったりサイズなので、痩せ形~普通体形のお子さまはA体、がっしりした体格のよいお子さまはB体のサイズを選ぶようにします。
「160A」という表示の場合は、身長160cmの普通体形のお子さまに合ったサイズ、「160B」という表示の場合は、身長160cmのがっしり体形のお子さまに合ったサイズであるというわけです。
では、実際に成長期の3年間着られるサイズの図り方と制服の選び方をご紹介します。
男子の場合、上着は採寸時の身長より+10~15cm上のサイズを目安にします。たとえば、採寸時に身長が155cmならば、165~170cmの上着を選びます。袖丈は+7cmが目安です。スラックスは、採寸時のウエストに+6~9cmのものを選びます。
女子の場合、上着は採寸時の身長より+5~10cm上のサイズが目安。採寸時の身長が150cmの場合は、155~160cmの上着を選びましょう。袖丈は+3cmが目安です。スカートは、採寸時のウエスト+3~6cmのものを選びます。
学生服選びのポイント
実際に購入するときに、どんなことに気を付けるといいのか、学生服メーカー(株)トンボで事業開発推進部に所属する佐藤望さんに伺いました。
「現在の学生服は、抗菌・防臭・ストレッチ・保温効果などいろいろな機能があります。これらの機能のうち、どういった機能がお子さまに必要なのかを考慮に入れながら選べるといいですね。たとえば、汗をかきやすいお子さまの場合は抗菌防臭効果をうたったものを、冷えやすいお子さまの場合は保温効果があるものを……といったように選びます。また、最近は通常のA体に加えて男女ともにスリムタイプなシルエットの学生服も販売されています。お子さんの体形や好みに合わせて選んでください」(佐藤さん)。
「学生服を長く心地よく着るためには、お子さま本人が納得して購入することが大切です。
すぐに成長するから、と大きすぎる学生服を選んでしまうと、体に合わず動きにくかったりしてストレスになってしまうこともあります。また、スラックスは長すぎると裾が地面に擦ってしまい、折返しを伸ばすときに破れている、ということも起こります。そういう意味では、成長したときに制服がちょうどよいサイズになるように選ぶのではなく、お直しをしてちょうどよくなるくらいのサイズ感で制服を選べるといいですね」(佐藤さん)。
(取材協力:(株)トンボ
http://www.tombow.gr.jp/school/useful/index.html)