【中高生のネット利用実態調査】インターネットの利用時間は長時間。休日は3分の1が5時間以上利用。
ベネッセ教育総合研究所では、2014(平成26)年2月〜3月に、全国28の中学校・高校の中学1年生〜高校2年生9,468人を対象に、ICTの利用実態・意識に関する調査を実施した。ネットやスマホとの関わりがどのくらいあるのか、またオンライン上でのつながり・コミュニケーションが子どもたちの生活や文化・学習にどのような影響を与えているのか、様々な角度から探ってみた。
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今回の調査からオンライン上で趣味のつながりをもつ中高生が2割いることがわかった。趣味のつながりのある人のインターネットの利用時間についてみると、休日で「5時間以上」が3分の1と、長時間利用の割合が高く、「携帯電話やスマートフォンがいつも手元にないと不安だ」という質問に対して肯定する回答が、趣味のつながりのある高校生で4割と、趣味のない人より高い傾向がみられている。もちろん、趣味によっても状況は異なり、つながっている趣味が「ゲーム」の場合はゲームの利用時間が長いのは当然のことながら、「タレントやアーティストの情報収集」の場合は、ネット時間の他にも「テレビを見る時間」も長い傾向がみられている(図は省略)。
インターネット上での趣味のつながりは、学校や住んでいる場所などの環境的な制約を受けずに、自分と興味・関心を同じくする人とつながって交流することができることや趣味や好きなことに関して表現する場をもてるといったメリットのある一方で、利用が長時間になりがちで依存的な傾向を示す割合も相対的に高くなっている。
現在は中高生の2割程度に過ぎないが、今後ネット上のコンテンツ・サービスの充実やスマートフォンなどの普及が一層進めば、このようなつながりをもつ中高生が増えていく可能性は高い。こうしたオンライン上の世界が今後どの程度広がり、中高生の生活や文化にどのような影響を与えていくのかが注目される。
出典:中高生のインターネット利用の実態は? 趣味でつながる中高生の世界~中高生のICT利用実態調査2014より~