「野菜の達人」が語る、子どもの野菜嫌い克服法
野菜が苦手な我が子に、もっと野菜を食べてほしいという悩みを持つ保護者は多いだろう。独自の視点で野菜の魅力を伝え、テレビなどのメディアで活躍する「野菜の達人」内田悟氏に、野菜が苦手な子どもへの上手な接し方について伺った。
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細かく刻んでハンバーグにわからないように入れてみたり、野菜が何種類も入ったジュースを作ったり……。野菜が苦手な子どもに、野菜を食べてもらおうと、四苦八苦している保護者のかたはたくさんいらっしゃることでしょう。しかし、栄養のため、健康のために「とにかく野菜を食べなければ!」と考えるのはやめて、旬を迎えた最もおいしい野菜を味わい、自然の恵みを素直に楽しんでみてはいかがですか。
旬の野菜が持つ生命のリズムは、人間のバイオリズムとマッチしています。人が、春から夏にかけて活動的になる時には、手短に調理できて暑気払いをしてくれるきゅうりやピーマンが、寒くなるにつれ活動が落ち着く冬に向けては、煮込み料理などで体を内側から温めてくれる芋類や根菜類などが旬を迎えます。一例をあげましょう。
●春:トマト、セロリ、レタス、せり、ふき、たけのこ、菜の花、空豆、アスパラガス
●夏:ピーマン、さやいんげん、なす、きゅうり、しょうが、オクラ、枝豆、とうもろこし
●秋:きのこ、じゃがいも、かぼちゃ、かぶ、にんじん、れんこん、ごぼう、玉ねぎ
●冬:大根、里いも、白菜、ねぎ、カリフラワー、ブロッコリー、小松菜、キャベツ、にら
「旬」は、子どもが野菜と仲良くなるための大切なキーワード。意識して旬の野菜を食卓に並べ、「旬だからおいしいね」「今日は秋の旬野菜のかぼちゃだよ」と、野菜の話を膨らませましょう。親子で買い物に行って、旬野菜を一緒に選ぶのもいいですね。「野菜を楽しむ暮らし」を保護者が自ら実践する、それが子どもの健康や感情を育むことにつながります。
出典:野菜がどんどん好きになる! おいしい食べ方 —ベネッセ教育情報サイト