高校受験、必要なのは保護者の経験よりも「客観性」 正しい判断の秘訣を受験のプロがアドバイス
自らも高校受験を経験してきた保護者にとって、「昔はこうだった」などの思い込みや先入観は付き物。しかし、受験環境がめまぐるしく変化している今、かつての経験にとらわれ過ぎていると、思わぬ落とし穴にはまりかねない。そこで、高校受験に詳しい安田教育研究所の安田理氏が、経験に足元をすくわれないために、今知っておくべきことをアドバイスする。
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実は今、下記の22都県ではすでに学区が撤廃されています。
青森県、秋田県、宮城県、茨城県、群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県、新潟県、石川県、福井県、山梨県、静岡県、滋賀県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、広島県、高知県、大分県、宮崎県
来年度は、大阪府でも学区が撤廃されることになっています。学区ではありませんが、学校選択に影響があるということでは、京都府では来年度「総合選抜」が廃止されます。
保護者のかたの時代には受験できなかった高校も、お子さまは受験できるのです。昔から知っている学校だけでなく、広い範囲の高校から少しでもお子さまにふさわしい学校を選ぶようにしましょう。
また、私立高校については、保護者の時代には、あまりいいイメージではなかった学校が、今やかなりの難関校になっている、ということがよくあります。実感としてはなかなか理解しにくいものなので、偏差値表、大学合格実績等の客観的材料をもとに、最近の学校事情をしっかりつかんでください。
客観的な材料なしに、ご両親あるいは祖父母の印象的なことで学校選択をしてしまうと、お子さまにとってふさわしい学校選択にならなくなってしまうだけでなく、そもそも合格をつかめないなどということが起こってしまいます。