「特進コース」なら難関大学に進める!? 他力本願的な錯覚に要注意
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近年、インパクトのある名称で、難関大学受験を意識した「特進コース」を設置する私立高校が増えている。私立の受験校選択において、「特進コース」に所属すれば難関大学に進めると錯覚をしたり、出願基準の高低で学校のレベルを判断したりする受験生や保護者もいるようだ。受験校選びの際、こうした勘違いはしないようにと、安田教育研究所の安田理氏が注意を促す。
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私立が「特進コース」を設置するねらいは、一般(総合)コースとは別枠の少人数の募集で、難易度ランキング表の上位に校名が載ること。そして学力の高い層に受験してもらうことです。上位コースを設置、数年後に最上位コースを設置、その一方で一般コースを廃止して学校全体のレベルを上げていく戦略です。
難関大学に進めるという他力本願的な錯覚をして「特進コース」を選ぶかたがいますが、大学合格できるかどうかはあくまで本人次第です。さらに、学校によって別校舎、教材やカリキュラム、先生の経歴など、かなり違いがあります。受験にあたっては、名称で選ばずどのようなシステムかを十分調べることが大切です。
もう一つ勘違いしやすいのが出願基準です。出願基準が高い学校ほどレベルも高い、と思っているかたがいますが、一概にそうとはいえません。もちろん出願基準を低くしないと受験生が集まらない学校もあれば、高くても集まる学校もあり、後者のほうが当然生徒の学力は高くなります。ただしここにも学校の戦略があり、より多くの受験生に受験してもらうために、あえて低めの出願基準を提示するところもあるのです。背景には、調査書の成績が絶対評価になって、中学校によってバラツキが大きいことがあります。ですので、出願基準はそのまま学校のレベルに比例しないということと同時に、オール5でも全員が合格するわけではないことを知っておきましょう。
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