子どもの絵が上達するきっかけは? 楽しく自由に落書きすることが大事

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お絵描き帳いっぱいに楽しく絵を描いている子どもの姿は微笑ましいですよね。
しかし、「見て見て! どう?」と子どもに描いた絵の感想を聞かれると、なにを描いたのかわからなくて困ってしまうことはありませんか?
なんだかよくわからない絵でも、上達のためには意味がある絵かもしれません。
子どもの絵の発達について考えてみましょう。

この記事のポイント

夢中でお絵かきはとっても大事な時間

小さい子どもは絵を描くことが大好きです。
画用紙や自由帳を用意してあげると、鉛筆やクレヨンを使って好きなように描いて遊びます。

大人からみると、ただの落書きにしかみえない絵でも実は、意味があって子どもの心身の発達にも繋がっています。
グチャグチャとした絵も本人にとっては大事な作品の一つ。保護者に見てもらいたい、理解してもらいたいという気持ちを読み取ってあげることが大切です。

子どもの絵に保護者が興味を示すことがとても重要で、「細かいところまでよく見て描けているね」「おいしそうに描けたね」など具体的に褒めてあげる方がより意欲をもって取り組むようになるでしょう。

絵を描くことが好きな気持ちを大事に育ててあげるには、子どもの成長に合わせて変化する絵の発達段階について保護者も理解しておくことも大切です。

絵の発達段階を知り子どもの成長を見守ろう

子どもの心と知能の成長によって描く絵の内容は変化していきます。
子どもが何を描いているのかわからない……という時期もあるかもしれませんが、子どもがこういう発達段階にいるんだ、ということを理解し、上達を見守りましょう。

発達には個人差がありますが、目安として年齢ごとの発達段階を見てみましょう。

【子どもの絵の発達段階】

①1~2歳頃 「擦画期(さつがき)」
ペンやクレヨンを使って絵を描くようになりますが、紙に線や色を使ってグチャグチャな絵を描くことを楽しみます。クレヨンを紙にこすりつけて色を伸ばして描きます。

②1歳6か月~3歳頃 「錯画期(さくがき)」
意思をもって線や円、形などを明確に描けるようになります。まだなぐり書きにしかみえませんが、子どもにとっては絵です。この時期に、思う存分好きな絵を描いた子はお絵描き好きになると言われています。

③3~4歳頃 「象徴期(しょうちょうき)」
絵はグチャグチャとしていて円や線のかたまりのようにもみえます。なにを描いたのか、自分で描いた絵を指差し、いろいろ説明をしてくれます。なにを描こうか悩んでから絵を描くというよりも、描いたあとに名前をつけるのが特徴です。

④3~5歳頃 「カタログ期」
知的欲求や思考力、記憶力が発達し理解できる言葉も増えてきています。この時期の絵のは、描かれたもの同士がバラバラで同じ紙に描かれています。それでも描いた絵はハッキリと認識できるものばかりなので、この時期に子どもの描いた絵に興味を示し褒めてあげることで心身の成長や、絵の上達に繋がっていきます。

⑤5~6歳頃 「図式前期(ずしきぜんき)」
空間認識能力が生まれるので、描く絵の中に地面があり家や木なども適切な位置に描かれるようになります。ただし、写実画とは違い自分を中心に物との関係をみて描いているのが特徴です。

⑥7歳頃 「図式後期(ずしきこうき)」
立体的な表現ができるようになり、この時期でやっと目で見たものを描く写実の能力が身につきます。特徴として、物と物の重なりや遠近法が描けるようになります。
見えた通りに描くことができるようになるので、この時期に写実に興味をもつ子もいます。
物をみて絵を描く方法はこの時期から始めるのが最適でしょう。

やる気を伸ばす! 絵を描く環境も大切?

子どもが楽しく絵を描くためには、子どもが絵を描く環境を整えてあげることも大切です。
色鉛筆やクレヨン、画用紙(お絵かき帳)などは、日ごろから同じところに用意しておくと、子どもも好きな時間に始めやすいでしょう。

集中できる環境は子どもによって違いがあり、「静かなところがよい」「少し音があった方が落ち着く」などさまざまです。

絵を描くことが好きな子どもは、一日中描いても飽きないのでずっと描いてしまいます。
大人の目線で考えると、「絵の他に違うこともして」と言いたいところですが、子どもがやる気になっている間はなるべく邪魔をしないで、見守ってあげましょう。

また、子どもの【やる気】を大事にしたいので、絵を描いているときはなるべく保護者も「こうしたら」などの口出しをしすぎないように気をつけましょう。

まとめ & 実践 TIPS

絵は上手い下手関係なく、一生懸命描いたものには全て褒めてあげることが重要です。
子どもの絵を見て「もっと上手く描けないかな?」と求めるのは子どものストレスの原因にもなりかねません。
まずは上達よりも、素直に描いて楽しむ気持ちを育ててあげるのがよいのかもしれませんね。

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