子どもが入試で「失敗」してしまったら…親はどんな態度で接したらいい? [やる気を引き出すコーチング]

コーチングについてお伝えしていると、保護者の方からこのようなお声もよく届きます。
「子どもの可能性を信じるということはよくわかります。私もそうしていきたいと思っています。試験や部活で目標に向かって取り組む子どもに、『あなたなら絶対にできるよ』、『きっと目標達成できるよ』と声をかけてあげたいと思うのですが、もし、『失敗』となった時には何と言えばいいのでしょうか?『お母さんができるって言ったのに・・・』と言われたらどう返したらいいのかわかりません」
さて、このような時、皆さんだったらどう対応しますか?

コーチは「失敗」として扱わない

このような時に、とても大切なことは、目標達成できなかった結果をこちらが「失敗」として扱わないことです。目標達成を「成功」と捉えるなら、できなかったことは、確かに「失敗」ですが、それを「マイナスの出来事」として扱わないということです。

例えば、入試などの場合は、合否の結果が厳然としてあるわけですが、不合格だったとしても、「そうか、不合格だったんだね」とまず結果をニュートラル(プラスでもマイナスでもなく中立的)に受けとめます。その後で、例えば、「あなたが不合格だなんて、もしかしたら、あなたにとっては行かなくてもよい学校だったのかな。あなたはどう思っているの?」といった言葉で、子ども自身の気持ちに耳を傾けます。

本人が「悲しい」、「悔しい、「残念」、「落ち込む」などと思っているのなら、その気持ちはしっかり受けとめます。「そうか、落ち込んでいるんだね。あんなに勉強していたからね。そう思ってしまうよね」と気持ちに寄り添います。本人の気持ちが落ち着いてから、「あなたをもっと活かす場所がきっと他にあると思うよ。一緒に考えよう。次はどうする?」と未来に向けた対話をしていきます。大人が一緒になって落ち込まなければ、そのうち、落ち着いていきます。

子どものほうはそれほど気にしていないのに、「失敗」=「マイナス」と過度に悲観してしまい、子どもに対して「残念だった」、「かわいそう」といった気持ちで接してしまう保護者の方を見かけますが、子どもはよけいにストレスを感じます。

ジャッジをしないで未来に向かって省察する

本人がさほど気にしていない場合も、「そうか、もう終わったことは仕方がないって思っているんだね」とニュートラルに受けとめた上で、「じゃあ、次、どうしようか?どうしたいと思っているの?」と未来に向かって気持ちを聴いていきます。

やってみた結果を振り返り、その体験を次にどう活かしていくのか建設的に考えることを「省察」と言います。コーチングでは、このプロセスをとても大切にしています。結果が出てしまったことはもうどうしようもありません。それに対して、「どうしてこうなってしまったんだろう?なぜダメだったんだろう?」と過去に失敗要因を探しにいくことは無駄とは言いませんが、「だからダメだったんだよ。もっとこうしておけばよかったのに」と責めたり、後悔したりすることは「不毛な反省」にすぎません。

結果に対して、こちらがジャッジ(良かったor悪かった、うまくいったorダメだったなどの評価)を一切せず気持ちを受けとめ、「やってみて気づいたことがたくさんあったよね。この体験を次に活かすとしたら何ができるかな?次はどうすればいいかな?」と関わっていくことで、子ども自身もしだいに「失敗」を恐れたり悲観したりしなくなっていきます。「失敗」=「マイナス」ではなく、次につながる一つの「体験」とニュートラルに捉えられるようになっていくからです。日頃から、建設的に省察をしている子どもは「お母さんができるって言ったのに」と他責にするようなこともなくなります。

まとめ & 実践 TIPS

たとえ失敗したとしても、「今回はたまたまこういう結果だったけど、私はあなたの可能性を変わらず信じているよ。次は必ずうまくいくよ」というスタンスで接していきます。どんな状況であっても、自分を信じて見守ってくれているんだと子どもが感じられたら、また前に向かっていけます。「もし失敗したら?」とこちらが考えている時点で、子どもの可能性を信じていないことになります。子どもの力を心から信じて、応援し続けてあげられたらと思います。

プロフィール

石川尚子

石川尚子

国際コーチ連盟プロフェッショナル認定コーチ。ビジネスコーチとして活躍するほか、高校生や大学生の就職カウンセリング・セミナーや小・中学生への講演なども。著書『子どもを伸ばす共育コーチング』では、高校での就職支援活動にかかわった中でのコーチングを紹介。

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