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総合監修:二瓶 健次 先生
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生活・健康・安全アドバイス - 家庭での対応
頑固で困っています。悪いことをしたときに怒っても、絶対に一度で言うことを聞きません。
3歳6ヵ月の男の子ですが頑固で困っています。悪いことをしたときに怒っても、絶対に一度で言うことを聞きません。聞こえているはずなのに、都合の悪いことには返事もしません。特に困るのは人に迷惑をかける行為です。通せんぼをしてどかない、人に石を投げることもあります。
本気で怒るのですが、ヘラヘラ笑ったり、ふざけたり。最後は家から出したり、置き去りにして陰から様子を見たり、無理やり謝らせることもありますが、こんなことをしても効果があるとは思えません。どのように接するのが一番いいのでしょうか?
叱り方にもメリハリをつけるようにしましょう。何が悪いのかをわからせるには叱って教えるよりもお子さんが安心しておうちのかたの話を聞ける雰囲気をつくることが大切です。
3歳半といえば自己主張が強い時期です。この時期には子どもが言うことを聞かなくて困ると悩まれているおうちのかたがたくさんいます。真剣に怒っているのにまったく聞いてくれなかったり、ふざけているお子さんを見ると腹立たしく思うこともあるでしょう。
理解がついてきて興味も広がり、自分のやりたいことがはっきりしてきます。気持ちのうえでは一人前ですが、ことのよしあしが十分にわかっているわけではありません。
3歳児はまだまだ自己中心的です。しかし、4歳を過ぎると少しずつまわりの状況が見られるようになり、人とうまくかかわることもできるようになってきます。
ご相談にもありましたように、人に迷惑をかける行為は絶対にしてはいけないことと教えなければなりませんね。
お子さんが石を投げてしまうとき、突然意味もなく投げてしまうのか、何か理由があって相手に投げてしまうのか、そのときのお子さんの様子によって対処も異なってきます。
例えば人とのトラブルの中で石を投げてしまうような場合(けんかをして怒って相手に投げつけてしまうなど)は、叱るのと同時にお子さんの気持ちを受け止めたうえで、どうしたらいいのかを教えてあげましょう。
お子さんが謝るまでずっと叱り続けてもあまり意味がないように思います。興奮状態のときもありますので、ただ叱られたということだけが記憶に残り、何が悪かったのか理解しないままのこともあります。それよりもお子さんの気持ちが落ち着いているとき、おうちのかたにも余裕のあるときにどうして叱られたのかを話してあげましょう。
おうちのかたに抱っこされ安心しているときには、きちんと話が聞けるはずです。
短い時間でもかまいませんので、おうちのかたとお子さんの時間をつくってみてください。お子さんは自分の話をきちんと聞いてもらえたり、気持ちを受け止めてもらえたりする経験を積むことによって、人の話を聞けるようになり、人に対する優しさも育ってくると思います。
しかし、いつまでも人の話が聞き分けられなかったり、人の痛みが理解できないで、たいした理由もなく衝動的な行動をするようであれば一度発達心理の専門家に相談することもよいでしょう。