将来の可能性を広げよう! 子どもと楽しむ知育教育のススメ
小さい子どもをもつお父さんお母さん、どんな子どもに育ってほしいと思いますか? さまざまな思いがあると思いますが、「思いやりがあって優しい子」「元気で活発な子」「自分で物事を考えられる子」大きく分けるとこの3つの答えが多いようですね。
優しさを「徳育」、元気な体を「体育」とすると、物事を考える力を育てるのが「知育」です。幼児期の知育は、どのように進めたらよいか、考えてみましょう。
「頭の良さ」だけではない、「知育」ってどんなもの?
「知育」とは、計算や読み書きなどの「学習能力」のことではなく、思考力や記憶力、判断力、発想力、想像力といった“知的能力”のことを言います。今までの経験と照らし合わせ、考えて判断していく力も大事な知力です。また知育とは、単に「頭の良さ」だけをみがくことではありません。「私の使ってる玩具を○○ちゃんが貸してと言ってきた。まだ遊びたいけどイヤって言ったら、○○ちゃん泣いちゃうだろうな。だったらがまんして貸してあげよう」というような想像力や判断力は、思いやりや優しさにつながります。知的能力を育てることは、子どもの心を豊かにすることにもつながるのです。
幼児期の知育は、いわゆる「英才教育」のようなものではなく、子どもの好奇心や興味を引き出すことで楽しく進めることができる教育です。
知育を進めるうえで気をつけなければならないことは、
「否定しないこと」
「比較しないこと」
「個性を受け入れること」
「急がないこと」
です。うまくいかないことを「ダメね、下手ね」と否定してしまうと、子どもはすぐにやる気をなくしてしまいますし、「○○ちゃんはできるのに、どうしてあなたはできないの」といった他人との比較は、他人への優しさを育てられなくなります。
そして子どもにも個性があり、得意分野と苦手分野がありますから、それをきちんと見極めて受け入れることもおうちのかたの重要な役目です。得意なことは少し目標を高めにしてみたり、苦手なことは目標を低めにしてクリアする段階を増やす「スモールステップ」にしてあげるたりすると、やる気をもってチャレンジし続けられるようになります。
また、記憶力がいいからといって2歳で九九や円周率などを暗記させるのは、「知育」という視点から見るとおすすめはできません。達成感を味わって自信につながるならいいのですが、知育という意味では、月齢や発育に応じて子どもとおうちのかたが一緒に楽しめる知育をしてあげた方よいのです。
知育の方法は、大きく分けて「知育玩具や教材を使う知育」「お手伝いなど生活の中で工夫して行う知育」「幼児教室などを利用する知育」の3つがあります。それぞれにメリットがあるので、試してみてはいかがでしょうか。
知育玩具の選び方&おすすめアイテムのご紹介
知育玩具とは、積み木やブロック、パズル、絵本など、興味を広げたり、考えや表現を育んだりすることを目的とした玩具のことを言います。選ぶときのポイントは、月齢に合わせたものであることです。例えば、ブロックやパズルは、3歳くらいまでは誤飲してしまわないように大きさに注意しましょう。絵本は1歳くらいまでの赤ちゃんなら、色はモノクロか原色のはっきりしたものを選ぶといいです。というのも、赤ちゃんの視力は生まれたときは0.01ほど。視力は徐々に上がり、2歳から3歳くらいまで伸びます。弱い視力でもハッキリとわかる絵本のほうが、視覚へのいい刺激になります。
知育玩具のなかでも、長く遊べて男女問わず人気なのがブロックです。ブロックは想像力や思い描いたことを形にしていく力、また指先を使うことで脳への刺激になるという知育にはぴったりの玩具です。多彩なパーツで大人も魅了するブロックには、1歳半頃から使える大きめサイズのものもあります。また、乗り物や街が作れるもの、動物園が作れるものや、キャラクターや映画のヒーローなどをモチーフにしたものなどさまざまな種類があるので、子どもの興味をひきつけ、成長に合わせて選ぶことができます。
アプリやお菓子でもっと「知育」を楽しもう!
最近では、スマートフォンやタブレットで使える無料アプリの中でも知育に役立つものがあります。お絵かきやぬり絵、間違い探しなどのアプリは子どもも大好きですし、どうしても静かにしてほしい電車内や待ち時間などには重宝するアイテムです。動画やゲームと違って音を消しても楽しめるものが多いので、2つ3つは常備しておきたいですね。
また、最近は「知育菓子」と呼ばれる、作ることと食べることを両方楽しめるお菓子の種類も格段に増えています。1986年に発売された、粉に水を入れて練っていくお菓子は、今でも人気のロングセラーの知育菓子です。そのシリーズはさらに発展し、現在は水と粉だけでラーメンができたり、お弁当、ケーキ、たこ焼き、お寿司など、さまざまな形のお菓子が作れるセットが発売されています。子どもたちはお手本となるパッケージ写真やレシピが書かれた説明書を見ながら、水の量を正確に量ったり、混ぜたりして、作ることの楽しさや難しさを体験することができます。たまにはそんなおやつタイムもいいですね。
【0〜5歳】年齢別! 知育のポイント
0歳〜1歳頃までは、五感を刺激する遊びがいいでしょう
見る、聞く、触るなどの感覚はこの時期に急成長する脳への刺激となります。なかでもおすすめは、絵本の読み聞かせ。この時期はまだしゃべらないので、「絵本は早いのでは?」というかたもいらっしゃいますが、しゃべらなくても言葉をたくさん吸収する大切な時期です。絵本の読み聞かせはねんねの時期から毎日の日課にしたいですね。
2〜3歳頃の知育は、指先をたくさん使う知育を心がけてください
大きめのビーズに紐を通す「紐通し」や、積み木やパズルなどもどんどんやらせたいものです。指先をよく使うと脳への刺激になるほか、お箸や鉛筆、はさみなど、今後の生活に欠かせない道具を使う基礎ができます。早くからお箸や鉛筆の練習をさせてうまくいかず、挫折感や苦手意識を植えつけてしまうより、遊びの中で指先のコントロールや左右の手の連携が上手にできるようになってからの方が、スムーズに上達しますよ。
4〜5歳頃の知育は、ブロックや折り紙など、ものをつくる作業がおすすめです
ひとりで遊ぶのもいいですが、友だちと一緒に大きな作品を作るのも心の成長につながります。また、お店屋さんや、お母さんお父さん赤ちゃんなどになりきる「ごっこ遊び」も、想像力やコミュニケーション能力を育てるうえで大切です。この時期は入学準備ということで、読み書きや簡単な計算などの学習を先取りさせるかたも増えてくる時期ですが、学習と知育はまた別のもの。たっぷり遊ぶ時間がある幼稚園、保育園の時期だからこそ、お友だちや家族との遊びを通した知育をたくさん体験させてあげたいですね。
いかがでしたか? 知育というと難しそうですが、親子とのふれあいや遊びの中で子どもの知的能力は育まれるということがわかっていただけたでしょうか。
乳幼児期の「知育」はおうちのかたも楽しんで取り組むことが大切。知育玩具や教材を上手に生かして、親子のコミュニケーションや子どもの成長を楽しんでいきたいですね。