つい言ってしまう「~しないように」 子どもの意欲を高めるための表現とは?
子どもに約束を守って欲しい時、叱咤(しった)激励したい時、ついつい使ってしまう「〜しないように」という言葉。だが実は、こういった否定表現を使わないほうが、子どもはやる気を出すらしい。ベネッセ教育情報サイトでは、コーチングのプロ・石川尚子氏に、子どものやる気を引き出すコツについて伺った。
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「〜しないように」とともに、否定表現で気になるのが「W(ダブル)否定表現」です。「勉強しないと、テストでいい点とれないよ」というように否定形を2つ重ねる言い方です。そう言われても、正直なところ、やる気は起きません。「〜しないと、〜できないよ」という言い方は、叱咤激励のつもりで言ったとしても、相手を否定する言葉です。「〜していないあなたはダメ!」と否定しています。それに、あまり明るい未来をイメージさせない表現です。言い換えてみるとしたら、どんな言い方ができるでしょうか。
「勉強すると、テストでいい点とれるよ」
W肯定表現です。W否定よりも、希望が感じられませんか。「そんな言い回しぐらいで、子どものやる気スイッチが入るものなのか?」と思われるかもしれませんが、これらの言葉をかけ続けられた子どもの思考癖は、将来、きっと大きな違いをもたらすはずだと、私は思っています。
子どものころから、肯定表現で声をかけられていたら、自然と物事を前向きに考えられる人になっていくのではないでしょうか。もちろん、声をかける側も、おのずと肯定思考になり、意欲がわいてきます。
出典:「~しないように」を言い換えてみませんか? -ベネッセ教育情報サイト