ロンドンの「ママ友」付き合いは日本より楽? 多文化都市の知恵
子育ての強い味方、でも時には悩みのタネにもなる「ママ友」。海外では、ママ友とはどのように出会い、どう付き合っていくのだろう? イギリスでの子育て経験もある沓澤糸氏が、子どもを地元の小学校に通わせているロンドン在住の日本人保護者に、ママ友について聞いた話を紹介する。
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イギリスでは「プレイデート」という子ども同士の遊び方があります。大勢ではなく1人のお友達と約束して、基本的にどちらかのお家に行き、2人で遊ぶという遊び方。子どもが小さいうちは心配なのでお母さんも一緒についてくるそうで、子どもたちが遊んでいる間、母親同士はお茶しながらおしゃべり。そういうことが何度か続くうちに、趣味など共通の話題がある人、価値観・感覚の合う人とは、親同士も友達になるようです。
相性が合わない相手とは、あまり深く付き合わないとのこと。とはいえ、日本であれば、無視するようで相手に気を使ってしまいそうですが、イギリスでは良くも悪くも周りをあまり気にしない人が多く、お互い気にならないとのこと。みんな一緒じゃなくてもよいし、私は私、と割り切っている感じに見えて、付き合うのが楽だそうです。
そもそもイギリス、特にロンドンは、世界各国からの移民が多く暮らす多文化都市。相性が合う・合わない以前に、お互い違っていて当たり前という気持ちが強いのかもしれませんね。日本はイギリスほど多文化な社会ではないため、「みんな同じ」であることを無意識に求めてしまう部分があるのかもしれません。
人それぞれに、家庭の状況や感じ方・考え方などは違うもの。そういう感覚を意識的に持って付き合うことができたなら、お互いの距離感のとり方も変わり、ママ友同士のトラブルも減っていくのかもしれません。
出典:所変われば育て方も変わる? 発見! 世界の子育て 子どもをとおした「ママ友」の作り方 -ベネッセ教育情報サイト