過去問解説や志望理由書の添削まで! 合格可能性を高めるオープンキャンパス活用術
教育内容やキャンパスライフの魅力を伝えるために、多くの大学が力を入れているオープンキャンパス。高3生の保護者の中には、「第1志望大は決まっているし、勉強で忙しいだろうから、もう参加しなくてもいいのでは?」と考えるかたもいらっしゃるかもしれません。しかし、オープンキャンパスでは模擬授業やキャンパスツアーが開催されるだけでなく、入試を控えた高3生にこそ役立つプログラムも実施されているのです。
複雑化した入試方式の特徴をわかりやすく伝える「入試説明会」
ほとんどの大学が、オープンキャンパスで入試説明会を実施しています。推薦入試と一般入試くらいしかなかった保護者世代の大学受験とは異なり、現在の私立大の入試方式は多様化・複雑化が進んでいるため、各方式の特徴がわかりにくくなっています。
入試説明会では専門のスタッフが、各入試方式のメリットや最新の入試変更点をわかりやすく解説しています。第1志望大が決まっている場合、入試方式をよく知ることで「得意科目をいかした入試方式を利用する」「複数学部を一度の試験で併願する」「合格者定員の多い方式で受験する」など、現役合格の可能性を高める作戦を立てることができるのです。
今後の受験勉強に役立ててもらうため、「入試対策講座」を実施する大学も!
オープンキャンパスで過去問を配布している大学が多くありますが、一部の私立大はそれに加え「入試対策講座」を実施しています。これは、大学教員や予備校講師が「入試問題の傾向分析」「過去問の解説」「今後の勉強法のアドバイス」などを行うもので、効果的な対策が期待できます。
また、「AO入試対策講座」を行っている大学もあります。AO入試では志望理由書が重視されますが、高校生本人が自分自身で書き方のコツをつかむのは容易ではありません。そのため、大学の教員から添削指導を受けられたり、大学が求めている人材像も把握できる対策講座は貴重な機会と言えます。
そのほか、入試対策(夏休みの勉強法など)について在校生たちが語るトークライブを催したり、受験に関する質問コーナーを設置する大学も。実際に受験を体験した先輩からのアドバイスは、お子さまが勉強を進めるうえで参考になるでしょう。
入試対策講座や志望理由書の添削はすべての大学で行っているわけではありません。お子さまの志望している大学がこうしたプログラムを行っているかどうか、事前にウェブサイトをチェックしましょう。
高3のオープンキャンパスは志望大への気持ちを高める絶好の機会
貴重な4年間を過ごす大学の選択は、高校生本人にとっても、保護者にとっても、非常に重大な決断です。お子さまが志望大について悩みや疑問をもっているような場合は、ぜひオープンキャンパスに足を運ぶようすすめてください。悩みや疑問が解決され、志望大で勉強している自分を想像することができれば、きっと秋以降の受験勉強へのモチベーションがアップするはずです。志望大に対する気持ちを強くもつことこそ、合格の可能性を高める方法だと言えるのではないでしょうか。