読書嫌いのせい? 筆者の意図することを答える国語問題への対策は?

筆者や作者の言いたいこと、意図していることを答える問題には疑問を感じる……。かつてそのような思いで国語の問題を解いた経験がある保護者もいるのではないだろうか。読書好きではない子どもを持つ母親の疑問に、平山入試研究所の小泉浩明氏が答える。

 

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【質問】
読書を好まないので、読解力にやや難があるのかと考えています。しかし、わたし自身もそうでしたが、筆者や作者の言いたいこと、意図していることを答える問題には少し疑問を感じることがあります。どのように対策をすればよいのでしょうか。(小6女子の母親)

 

【小泉氏からのアドバイス】
疑問を感じているのは、おそらく物語文などの文学的文章についてでしょう。読書などで本を読んでいると、登場人物の気持ちや筆者の言いたいことが断定できない場合が少なくありません。試験では答えは一つであるべきですから、根拠を持ってそれが正解だと言えるような問題作りが求められます。入試問題は特によく吟味した問題を出すのが普通です。

 

しかし、中には「これは?」と思える問題を出す学校もないことはありません。答えを一つに断定できないと思われる問題にあたったら、まず「本当に断定できないか?」を、解答・解説を読みながら自分で徹底的に考えます。わからなければ国語の先生に解答の根拠を説明してもらいましょう。先生に力があれば、適切な根拠を教えてくれるでしょうし、問題文が妥当でなければ「これは問題が悪いかな?」と指摘してくれると思います。信頼できる国語の先生を見つけることも必要です。

 

なにより、国語は論理的な答えが導ける科目であると信じて、その根拠を突き詰めていくことが大切です。適切でない問題に出会ったら、それはその問題の質が悪かっただけと考えましょう。多くの文学的文章の問題は、論理的にもすぐれているはずで、問題を作った先生方の熱意も伝わってくるものです。

 

出典:筆者や作者の言いたいこと、意図していることを答える問題には少し疑問を感じることがあります[中学受験] -ベネッセ教育情報サイト

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