中3の夏期講習 子どもに講習代金を示して覚悟促すことも必要
学校の授業が休みであるこの時期に勉強に取り組む機会となる夏期講習について、どんな講習を選ぶべきかのポイントを安田教育研究所主宰の安田理氏が解説する。
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お子さまの苦手教科は何か、特に苦手な単元はないか、中1・中2の時の通知表、実力テストの成績表などを材料にして、この機会にお子さまの学力を総点検してください。読解はちゃんとできているか、記述問題もきちんと書けているかなど、各教科・各単元の理解や知識だけでなく、答案作成上の読解力・記述力などまでチェックできていることが望まれます。
なぜなら、2学期になると志望校の過去問対策や、応用問題に取りかからねばならないので、夏休みこそが苦手を克服する貴重なチャンスだからです。学力総点検をやって、今お子さまには一番何が必要なのかをハッキリさせること。夏期講習をどうするか決めるのはそれからです。
大手学習塾の場合には、夏期講習にも「ハイレベル」「スタンダード」といった長期のレベル別コース、短期のテーマ別特訓、志望校別特訓だけでなく、受験生が苦手とする記述の特訓・思考力の特訓など、様々なオプションを用意しています。このうちどれがお子さまに必要かを考えて選びます。
ここまで述べてきたことは、お子さま本人が夏期講習に行きたいという意思を示していることが前提です。「友達も行くから」「親に言われたから」では高い講習料を払っても何にも身に付かないことになります。お金を出す際には、金額を示して本人の覚悟を促すことをおすすめします。そうしたことが、講習の効果を高めることにつながるのです。
熱心なご家庭ですと、夏期講習をいくつも受講させるケースもあります。しかし、暑さは体力を消耗しますから、秋以降に疲れとなって現れることがよくありますので、欲張らないことです。