理科「てことてんびん」[中学受験]

問題5
同じばね7本、輪じく(半径比(ひ)が2:1)3個(こ)、長さ22cmの棒(ぼう)AB、おもりWに糸をつけて図のようにしたら全体がつりあった。このとき棒は水平になり、すべてのばねは棒に垂直(すいちょく)になっていた。そして ア のばねは1cmのび、 オ のばねは4cmのびていた。(おもりW以外の重さは考えないものとする。)

図

 (1)イ、ウ、エ、カ、キ のばねはそれぞれ何cmのびていますか。
 (2)おもりWはAから何cmの所につるされていますか。
 (3)このばねに1kgのおもりをつるすと1cmのびます。おもりWは何kgですか。
(ラ・サール中 1988年)
<問題5の考え方と答え>

「輪」と「じく」っていう言葉、わかるかな? 自動車のハンドルを思い出してね。
「輪」はハンドルの部分。にぎるところだね。「じく」は中心の部分だよ。

 輪じくのつりあいも、てんびんのつりあいと考え方は同じ。

 右まわりのはたらき = 左まわりのはたらき  ですから、

 (輪にかかる力)×(輪の半径)=(じくにかかる力)×(じくの半径)


<問題5 (1)の考え方と答え>
では、それぞれのばねにかかっている力を、ひとつずつ考えていきましょう。
図をかいて、それぞれの輪じくで考えていきますよ。

図

輪じく<あ>で、ばねア が1cm のびているので、かかる力を 1 としましょう。
輪じくの半径比が 1:2 だから、ばねアにかかる力:ばねエにかかる力=1:2

つまり、ばねエ にかかる力は?

 → 2  だとわかりますよね。  エ = 2

そうすると、カ はどうなる?

 1 + 2 = 3  ですね。  カ = 3

次に 輪じく<い>で考えましょう。

 エ = 2  だったので、  オ = 4  となり、

 イ = 2 + 4 = 6  です。

次に 輪じく<う>でも同じように、

 オ = 4  だから、 キ = 8  ですね。 だから、

 ウ = 8 − 4 = 4  です。
(答え) イ 6cm ウ 4cm エ 2cm カ 3cm キ 8cm
<問題5 (2)の考え方と答え>
ばねキ にかかる力と、ばねカ にかかる力の比は、
→ 8:3 だから、距離(きょり)の比は逆比で 3:8 となります。

 
(答え) 6cm
<問題5 (3)の考え方と答え>
ばねキ と ばねカ がそれぞれ、8cm と3cm のびているので、それぞれに 8kg と 3kg の力で引かれている。

 8+3=11
(答え) 11kg


さあ、みなさんいかがだったでしょうか? 苦手だなあ…と思っていた人、このクリニックで得意になっちゃうかもしれませんね。そうなってくれたら、ミスター・ツカムも大感激です。まずこの5問を完ぺきに定着させましょう。あとは、きみの志望校の過去問でうでだめしをしてみてくださいね。

ミスター・ツカムでした。


プロフィール



大人気メールマガジン「コロンブス的・超発想で中学受験を成功させる方法」の発行人で、中学受験カウンセラー。メルマガは殿堂入りを果たす。理科・替え歌暗記法のCD『愛のメモリーTM』も作成。

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