いい学校とは? 子どもに合った学校こそが「いい学校」

「いい学校とはどんな学校か?」と考えはじめて、困ってしまいました。施設が充実していて、先生が優秀で、生徒が優秀で……と挙げてみましたが、よく考えてみるとそれがいい学校とは限りません。なぜなら、そういう学校に通っていても、ちっとも楽しくないとか自分が伸びていないとか思っている子は何人もいるからです。受験勉強をがんばって、とても苦労して憧れの学校に入ったのに、なかなかなじめないで退学を考えているというのはよく聞く話です。

反対に、客観的には施設が貧弱で、先生もパッとしなくて、生徒もパッとしない学校でも、そこで毎日楽しく生活したり勉強したりしている子は何人もいます。公立中学校で、または、希望校からワンランク下げて入った学校で、かえって自信をもって勉強できているという子も何人もいます。

こう考えてくると、いい学校というのは、客観的な評価やペーパーテストの点数だけで決まるのではないということがわかります。ある学校がいい学校かどうか、それは、その子に合った学校かどうかということなのです。
ですから、学校を選ぶときには、まず、そのことを頭に入れておくことが大切だと思います。それは、大切な我が子が何年も過ごす場所を決める大切な選択なのです。

赤の他人の価値観を基準にして決めて、いいはずがありません。点数だけ見て、「この学校に入れるから」というだけで決めて、いいはずがありません。
もし、そこに親や先生の欲や見栄が大きくかかわっているとしたら、注意が必要です。そういうときは、だいたいろくなことになりません。そのために子どもが犠牲になっている例は、世の中にたくさんあるのです。

ところで、私は、今、自分の来し方を振り返ってみて、自分が行った学校はいい学校だったかと考えてみました。私は、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、大学に通いました。今、私は、それらは全部いい学校だったという結論に達しました。
それはなぜかと言うと、今、私は幸せに生きていて、その幸せをもたらしてくれた過去のすべてが肯定できるからです。当然、行った学校は全部いい学校だったことになります。

もし、私が今幸せでないと感じているなら、過去のすべてが疑わしくなるかもしれません。もっと別の学校に行っていればよかった、という考えがでてくる可能性もあります。
だとすると、いい学校かどうかというのは、後々になって振り返ったときに決まるとも言えます。ですから、今行っている学校が自分に合わないと思っている子も、もしかしたら、何年も経った後であの学校に行ってよかったという気持ちになるかもしれません。
あの学校は自分に合わなかったけど、そのとき苦しんだおかげで人の苦しみがわかるようになった。そのおかげで、人の気持ちを思いやれるようになり、人に優しくできるようになった。それで、今はけっこう幸せになっている、ということがないとは言えません。

このようなことを、人間は一生続けるのではないでしょうか。だとすると、いい学校だったかどうかは、棺桶に入るときに決まるのかもしれません。それまでは、いい学校だったかどうかなど、誰にもわからないということになります。

プロフィール

親野智可等

親野智可等

教育評論家。長年の教師経験をもとに勉強法や家庭教育について具体的に提案。
Twitter、Instagram、オンラインサロン「やすらぎの子育て・教育オンラインサロン」、YouTube「YouTube親力チャンネル」、Blog「親力講座」などで発信中。全国各地の教育講演会でも大人気。詳細は「親力」で検索

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