中学ではクラスに1人が不登校!? 子どもの不登校予防のために、保護者にできる対策とは?
文科省の調査によれば、小・中学生合わせて12万人にものぼるという不登校の子どもたち。近年、その数は減少してはいるが、それでも中学校では1クラスに1人の割合で不登校の生徒が存在しているような状態だ。子どもの不登校を予防するために、保護者には何ができるだろうか。ベネッセ教育情報サイトでは、東京学芸大学教育学部准教授で、同大付属の幼稚園と小・中学校でスクールカウンセラーもされている松尾直博氏に、保護者にできる予防策について伺った。
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不登校を予防するためには、子どもに上手に息抜きさせることが大切です。学年が上がるごとに、勉強や学校行事、習い事などで忙しく過ごしている子どもが多いと思います。真面目な子どもほど「がんばらなきゃ」と張り切り、疲れてしまっています。たとえば、1日1時間、1週間に半日、期末テストが終わった数日間など、何もせずゴロゴロ休息できる時間を設けるなど、メリハリをつけた生活ができるよう、保護者のかたはサポートをしてあげましょう。
また、子どもとたわいもない話をたくさんしてほしいと思います。思春期になると子どもに「うざい」と言われるからといって、距離を置いてしまう保護者のかたもいるかもしれませんが、めげずに子どもに関わってほしいと思います。ポイントは、子どもの好きな話題を話させるということです。子どもの好きな音楽・テレビ・スポーツの話などをたっぷり聴いてください。そうした保護者とのつながりは、子どもにとって大きな安らぎになります。
また、「等身大のあなたでいいんだよ」と自信を付けさせてあげてほしいですね。特に、環境が大きく変化する小6から中1になる子どもにはとても大切です。子どものよいところを認めてあげ、<自分の核>になるようなものをこの時期までに育んであげるとよいですね。
出典:子どもが「学校行きたくない」と言ったら、どうする?~保護者に心掛けてほしいこと~ ‐ ベネッセ教育情報サイト