卒業式で知っておきたいマナー

 子どもたちが大人への大きな一歩を踏み出す「卒業式」。子どもたちはこの1日のために、何日も前から練習しています。保護者として、私たち大人・家族にふさわしいマナーとは一体どんなものでしょうか。

 

 


私語、携帯着信音は厳禁! 「厳粛な雰囲気」を壊さないこと

 卒業式に参加するのは、もうずいぶん大きくなった子どもたち。思えば、6年前の入学式は「式の最中きちんと席についていられるか」「声をあげて騒ぐことがないか」と心配したことでしょう。しかし、6年生にもなると、式典の最初から最後まで立派に過ごすことができます。

 

 子どもたちがせっかくつくりあげたその厳粛な雰囲気を、保護者たちが壊すようなことがあってはなりません。以下のような点に十分気をつけるようにしましょう。

 

・私語は慎しみ、先生や子どもたちの声に耳を傾ける。

・カメラ撮影は定められた場所で。特に決まっていない場合も、後ろの人々の視線を遮らないよう気を配る(三脚よりは一脚のほうが場所をとらずおすすめです)。

・せきが出る場合はマスクを。タオルで口を押さえるなど、せきの音量を抑える。

・下の子は極力任せられる人に預け、やむなく参加させる場合は退出しやすい席を選ぶ。

・参列席に制限があることを忘れず、特に広い会場が用意されているわけでない場合は両親までの参加に留める。祖父母、親族には、写真やビデオを見せたり食事に招いたりすることで、卒業の喜びをわかち合う。

 

 当たり前のことばかりですが、「まわりが知り合いだらけ」ということで、普段気にしなくなっていることも多いはずです。

 

 

自分の子どものお友達も卒業する大切な日であることを忘れずに

 卒業式には、校長先生から卒業証書をいただくシーンがあります。運動会や発表会のように、卒業式も「自分の子の出番」を強く意識するもの。ご自身の子どもが壇上に上がった姿を、しっかりと目に焼きつけましょう。

 

 ただし、自分の子どもだけでなく、お友達も皆一緒に卒業するということを忘れずに。ぜひ、ここまで共に歩んだお友達の卒業証書授与も、きちんと見守ってください。歌や拍手も積極的に参加しましょう。拍手が遠慮されるシーンもありますので、司会者の指示をよく聞くようにしてください。

 うれしい涙にあふれた温かな卒業式をつくるのは、あなたも含めた参列者の一人ひとりです。

プロフィール



自身も7歳、11歳の子どもを育て、育児・食育・親子問題についての執筆を行うライター。医療・健康・体の不思議、子育て中にもできる美容などにも触れ、さまざまな面から「子どもとの生活」についてのライティング実績がある。講師業では、「脳と体を考える食育」についての情報を提供。

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