高校生保護者は子どもの「生活リズム」と、入試を視野に入れた「学習習慣」に対して不安 -新型コロナウイルス影響調査から[高校生編]-

新型コロナウイルスの感染症拡大防止のために多くの高校が休校となりました。1年生は、高校の生活に慣れる前に休みに入ったため生活リズムを取り戻せるかに不安を持つ保護者のかたも多かったでしょう。また、高校2・3年生の保護者のかたはお子さまの受験が目前に迫り、学習面での不安も大きいと考えられます。高校生の保護者のかたを対象とした「新型コロナウイルス影響調査」から見ていきましょう。

■調査概要
調査名:親子の生活における新型コロナウイルス影響調査
調査形式:インターネット調査
調査対象:全国 47 都道府県在住の約 2,800 世帯(幼稚園の年中~高校 3 年生のお子さまがいる世帯)
調査実施時期:3/20 頃、3/28 頃、4/3 頃、4/10 頃、4/17 頃、4/24 頃、5/8頃、5/15 頃、5/22頃にベネッセコーポレーション実施

宿題・課題量はGW後に負担感が変化 高校1年生保護者は約4割が負担と回答

学校から出された宿題・課題の量について、どのように感じているか(高校1年生、高校2-3年生)

高校では、子どもたちの学習習慣を維持するために、各教科から多様な宿題・課題が出されていました。高校生の保護者のかたは、宿題・課題量に対してどのように感じているのでしょうか。
高校1年生の保護者が宿題・課題の負担が大きいと感じる割合(「とても多い」と「やや多い」を合わせた割合)は、約4割となっています。
また、高校2-3年生の保護者は特にGW後に宿題・課題の負担が大きいと感じる割合(「とても多い」と「やや多い」を合わせた割合)が増加しましたが、直近の調査ではやや落ち着いています。なお、「ちょうどよい」と感じる保護者はこれまでで一番多い結果となりました。

1年生保護者は「生活リズム」への不安が高く、2・3年生保護者は「受験に出遅れないか」の懸念も

お子さまの学習や生活について不安に思い解決したいこと(高1)

高校に慣れる前に休校期間となってしまった新高校1年生の保護者のかたが解決したい不安は、「生活リズムを取り戻せるか」「学習習慣を取り戻せるか」が突出して高い結果となりました。しかし、最新の調査結果は学校が再開された地域も出てきたタイミングだったこともあり、どちらの項目においてもピーク時よりは減少しています。
学校再開時は、まずは学校のある生活に体を慣らすことが精いっぱいとなるでしょう。特に高校のペースに慣れていない1年生は再開時に疲労感を覚えることも予想されるため、まずは早寝早起きなど生活リズムの見直しからスタートすることが重要です。

お子さまの学習や生活について不安に思い解決したいこと(高2-3)

上記のグラフのとおり、「生活リズムを取り戻せるか」が高校2・3年生の保護者がもっとも解決したい不安となりました。
また学習面においては、「学習習慣を取り戻せるか」さらに「受験に出遅れるのではないか」も多くの保護者が解決したい不安として挙げていました。特に高校3年生の保護者のかたは、大学受験への対応が不安になるタイミングでしょう。高校が再開されても、授業進度が早まり、受験直前の入試対策の時間も十分に確保できない可能性もあるため、今から計画的に学習を進めていくことが求められるといえそうです。

家庭学習時間を確保し、宿題・課題を優先し苦手教科・科目の復習を重点的に実施

どの学齢の保護者も休校期間中の子どもたちの「生活リズム」については、不安視する割合が高く出ていました。特に高校生になると、保護者の目が行き届かない部分が増えます。生活習慣や学習習慣については子ども主体でルールを決めていけるとよいでしょう。子どもだけではルールを守りきれない部分に関しては、保護者のかたがサポートしてあげてください。

また、高校生になると家庭学習の時間の確保も大変重要です。家庭学習の中では、学校から出された宿題・課題に取り組むことをまずは優先してください。また、自学の場合には苦手教科・科目の復習に時間を割きましょう。

休校明けには、「授業のスピードが早くてついていけない」「校み明けの課題の確認テストがまったくできなかった」などの声が高校生から寄せられています。お子さんも、休校明けにそのような学習へのつまずきを感じるかもしれません。まずは焦らずに、計画表なども利用しながら日々の学習習慣を付け、復習を続けていきましょう。

高校生では、スマートフォンなどデジタルデバイスを使った学習も普及しています。今回の休校期間中では一層使用率が上がりました。スマートフォンを遊びで使ってしまうと学習時間を侵食してしまいますが、勉強をするためのツールとして活用することで効果的な学習につなげられる可能性があります。こうしたツールも有効に活用していけるよう保護者のかたが促していくことも一案ですね。

出典:
小・中・高校生の親子の生活における新型コロナウイルス影響調査(毎週実施) 
(ベネッセコーポレーション)(2020年05月14日)
https://blog.benesse.ne.jp/bh/ja/news/20200514release.pdf

参照:
新年度は生活習慣を見直すチャンス。「ルールづくり」から始めよう!
https://benesse.jp/kyouiku/201604/20160405-2.html

突然の休校。子どもが家でダラダラ。親のストレスが溜まります。[教えて!親野先生]
https://benesse.jp/kosodate/202003/20200320-2.html

【特集】学習習慣を身につける家庭学習法
https://benesse.jp/special/kosodate/kateigakusyu.html

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