思春期の子どもは不安でいっぱい。親が出来るサポートとは?
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- 育児・子育て
《思春期》と聞くと、《難しい時期》というイメージですよね。この時期は「第二次反抗期」とも重なり、親に反発したり、親と距離を取りたがるようになったり……と、それまでの我が子にはなかった変化が見られて、親の悩みが増える時期でもあります。この難しい時期といえる子どもに親はどんなサポートができるのか。長年、子育てにおけるコーチングの育成をされている菅原裕子先生にお話を伺います。
思春期という時期を理解することからサポートは始まる
思春期の子どもに親はどんなサポートができるでしょうか。それはまず、思春期という時期を理解することから始まります。個人差がありますが、小学4年生から高校生くらいの時期が思春期にあたります。
小学校高学年あたりから体付きが大人へと変化し始め、内面の成長とのバランスが取れないため、情緒が不安定になることもあります。また、周りを客観的に見るようになり、それまで絶対的な存在だった親のことも、距離を取って一人の人として捉えるようになります。ですから、親に反抗的な態度を取ったりすることも出てきて、「片付けて」と言えば、「うるさいな!」と返ってきたりするのです。親はこれまでの我が子に見られなかった言動に困惑し、時に振り回され、対応に悩む時期といえるでしょう。
ですが、思春期は子どもがこれまでの親との関係を乗り越え、自立していくために必要な時期です。当の子ども自身が、そんな自分の変化に戸惑い、大変な不安の中にいるということをどうか理解してください。
思春期は、親もこれまでの子育てを見直すよい機会
心身ともに変化が見られる思春期。実はこの変化の時期は、親もこれまでの子育てを見直すよい機会でもあります。これまでは、子どもができないことをさまざまな場面で手助けしてきたと思いますが、《口出しや手助けをし過ぎてはいないか?》と、一度見直してみてください。
その際《子どもにどう育ってほしいのか》という子育ての基本的なことを確認しておきましょう。多くの親の願いは、《子どもが自立して人生を幸せに生きること》だと思います。子育ての目的をはっきりさせておけば、そのために子ども自身の中にどんな力を育てることが必要で、親はどんなサポートをしたらよいのか、おのずと見えてくると思います。
自立に向けて必要なのは《対応力》
では、自立に向かい出す思春期の子どもに何が必要かというと、私は《対応力》を育てることだと思います。
《対応力》とは、日常に起こるさまざまな問題に、子どもが自分で考えて対処する力のことです。この力は、自立して生きていくうえで大切な力で、親が必要以上に手助けすることなく、子どもの日常を子ども自身に任せていくことで、育むことができます。
ですから、これまで口出しや手助けをする関わり方をしてきたとしたら、これを機会に、子どもを子ども扱いせず、一歩引いたところで見守る関わり方に切り替えることをおすすめします。
それが思春期の子どもとのよい親子関係につながりますし、子どもの自立を促すサポートにもなるからです。
まとめ & 実践 TIPS
心と体が大きく変化する思春期。子どもの不安定さに親も悩まされますが、実はこの時期は、これまでの子育てを見直すよい機会。親の願いである《子どもが自立して人生を幸せに生きること》のためには、子どもがどんな状況にも対処できる《対応力》を育てること。その力を育てるために、親が口出しや手助けする関わり方から、一歩引いて見守る関わり方に切り替える必要があることを教えていただきました。引き続き、後編では《対応力》を育てるために親ができるサポート、親の望ましい在り方について教えていただきたいと思います。
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