きょうだいが不登校 下の子にはどう伝えるべき?
新学期が始まったが、中には「学校に行きたくない」という子どももいるかもしれない。そんな時、保護者はどうすればよいのだろうか。ベネッセ教育情報サイトでは、東京学芸大学教育学部准教授で、同大付属の幼稚園と小・中学校のスクールカウンセラーでもある松尾直博氏にQ&A式で、対処法を教えてもらった。
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Q. 不登校なのかどうか、どのように見極めればよいのでしょうか。
A.学校の話題を避けたり、学校の話題を出すと表情が曇ったりイライラしたりする場合は、学校に行くのがつらい、あるいは学校に行きたくないということのサインかもしれません。
Q. 友達にからかわれて「学校に行きたくない」と言っています。
A.本人が学校に行けそうであれば、通いながらの問題解決をめざしますが、お休みして、気持ちを回復させつつ、問題解決をめざすという方法もあると思います。状況がわからない時は、学校の先生に相談するとよいでしょう。
Q. 家庭内で、学校に行かせるべきか、休ませるべきか、意見が割れています。
A.家族間で中長期的な目標の統一ができていれば、保護者の意見が異なっていても、それは必要なズレです。大切なのは、子どもの意志をできるだけ尊重することです。
Q. 上の子どもが不登校です。きょうだいへの説明はどうしたらいいですか?
A.幼児であっても、説明されていないと「お兄ちゃん・お姉ちゃんはなぜ学校に行かないの?」とモヤモヤしてしまいます。「病気ではないけどつらくて学校に行けない状態なんだよ」など、きょうだいにもわかる表現で伝えてあげましょう。
Q. 再登校のタイミングは本人が決めるべきですか?
A.カウンセラーや学級担任と連携を取り、子ども本人とも話をしながら再登校のタイミングを決めましょう。登校しやすいのは、授業もなく、友達と接する時間が短い終業式や始業式のようです。
Q.一度休んでしまうと、学校になじめるか心配です。
A.子どもたちは柔軟なので、双方の関係性がよければ、すぐになじめるケースが多いです。ただ、再登校時には、仲のいい友達と活動できるように配慮してもらうとよいでしょう。
出典:子どもが「学校行きたくない」と言ったら、どうする?~不登校に関するQ&A~ -ベネッセ教育情報サイト